こんにちは。
今回は、インハウスリスティングについて解説したいと思います。

このページに訪れた方は、すでにリスティング広告の出稿をしている方かと思います。その上、代理店からインハウス運用への切り替えを検討しているのではないでしょうか。

ここ数年、ナショナルクライアントを中心に、自社で広告を運用する『インハウスリスティング』がトレンドになりつつあります。インハウスリスティングをもっと平易な言葉に置き換えると『リスティングを自社で運用する』という意味であり、社内にリスティングチームをかかえ、内製化することです。しかし、インハウス化したものの、やはり代理店に運用を任せたいと戻ってくる広告主も少なくありません。そこで今回、リスティングの運用を代理店とインハウスではどちらかお得か考えてみたいと思います。

どちらにするか判断する2つのチェックポイント

1. 人員の確保ができるか

①人員の確保ができない場合は、代理店に頼んだほうがお得です。

人員の確保ができないケースが最も多いのではないかと思います。当然ながら、採用活動にもお金と時間がかかり、都合よく経験者の採用ができるとは限りません。

インターネット広告業界は、昨今の急激な成長により、現在それらを専門で取り扱う人材が追い付いていない状況です。インターネット広告費は、2016年時点で1兆3,100億円(前年比113.0%)、さらに運用型広告費は7,383億円(前年比118.6%)と大きく拡大しています。全くの未経験者をアサインしても、運用が一人前になるまでにお金も時間もかかります。

②人員の確保ができる場合は、インハウスリスティングがお得かもしれません。

代理店によっては、インハウス運用のサービスを提供しているので、専門家から直接リスティング広告の運用のしかたを教えてもらうことをおすすめします。初心者の方が自力で配信まではできますが、効果的な運用や管理をするのは、決して容易ではありません。

おおよその目安になりますが、弊社のようなリスティング広告を専業で運用している代理店が、全くの未経験者に対して例えば入稿などの操作を覚えさせるのに約3ヶ月~半年かかります。さらに数値から改善案を考え、その対応方法が正しいかどうか判断できるようになるには、最低でも1年以上はかかるかと思います。また、身近な相談役がいなかったり、わからなかったときの対処を含めて、予想以上に苦戦すると思います。

2. 信頼できる担当者か

リスティングあるあるですが、リスティング広告の運用は、属人的で人によってパフォーマンスが変化しやすい媒体であるといえます。自動入札などの最適化が推奨される一方で、結局は担当者とのコミュニケーションやアイデアが大きなウエイトを占めます。例えば、リスティング広告以外のランディングページやエントリーフォームの最適化などに関しても相談ができると心強いと思います。

さらに、今まで担当者が培ったノウハウをもとに第3者目線のアドバイスを取り入れることができるのは、大きなメリットといえます。代理店に期待しているパートが頭脳なのか、手足なのか、求めていることは広告主によって異なりますが、担当者のレベルに納得がいかない場合は、インハウスだけではなく、代理店の乗り換えを検討しても良いかもしれません。

実際に、どこかの代理店に運用を任せたいと思っていたとしても、信頼できる代理店、担当者に出会えない場合、内製でも良いと思います。なぜならば、信頼できない担当者に任せても、広告費を無駄にする可能性が高いので、よく見定めることをおすすめします。

代理店とインハウスの料金比較

代理店による運用代行とインハウスの料金の比較は、下記の表になります。

項目 代理店 インハウス
1. 広告費 かかる かかる
2. 代理店手数料 かかる かからない
3. 運用コスト かからない かかる

1. 広告費

広告費に関しては、代理店であろうと、インハウスであろうと、料金が変わることは一切ありません。インハウスにすると、代理店手数料分がかからなくなるため、広告費が多く投下することができます。

あと、注意するポイントとして、広告費はアカウントへ入金が必要なため、自社アカウントを開設する必要があります。現在、代理店に運用を任せている場合、代理店が所有しているアカウントへ入金がされているため、開設しないとそもそも配信すらできなくなります。また、リマーケティングやコンバージョントラッキングを実施している場合は、広告タグの設置など準備しなければいけないことが意外と多いです。

2. 代理店手数料

代理店に対して、運用代行費用として、手数料を支払う必要があります。料金としては、業界的な水準として、月額広告費の20~30%を手数料としている場合が多いです。例えば、月額広告費が100万円の場合は、20万円を手数料として支払うことになります。

効果的な運用ができない場合、代理店への手数料も含めて必要経費という考え方で問題ないかと思います。しかしながら、数千万~数億円単位の巨額な予算を投下する広告主からすれば、現在の代理店に支払っている手数料だけで組織を構成できるため、内製化する考え方も一理あります。一部のナショナルクライアントを中心にインハウスリスティングへシフトしているのも事実です。

3. 運用コスト(人件費)

自社で運用することになるので、運用コストがかかります。リスティング広告は、運用型広告と呼ばれるだけあり、運用することによってはじめて効果が出る広告です。そのため、運用体制や他部署との連携も含めて、組織を構築する必要があるでしょう。

例えば、人員の確保をするために、採用活動をしなければいけないかもしれません。人員の確保が難しい場合、リスティング広告の運用を兼務するとなると、本業に支障をきたすことがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
実際のところ、人員に関わるのでそう簡単には切り替えることはできないかと思います。ただ『代理店手数料を削減したい』や『自社内にノウハウが蓄積したい』と考えている場合は検討してみましょう。

結局、代理店とインハウスはどちらがお得か、金銭面でいえば人件費や運用コスト、コミュケーションコストなど複合的にどれくらいかかるか。また、将来的に広告のパフォーマンスを含め、代理店への手数料を下回るかどうかを、一つの基準と考えてよいと思います。最近では、インハウス化を支援しているサービスなども多く出てきているので、そういったサービスを活用していくのも、検討してみてください。