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Google広告の品質スコアを上げる3つの改善方法

Google広告の品質スコアを上げる3つの改善方法
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※このページは2020年6月10日に更新されました。

「Google広告の品質スコアを上げたい」
「推定クリック率、ランディングページの利便性、広告の関連性について調べている」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケター兼ユーチューバーの中釜(@keitanakagama)です。
リスティング広告に携わり12年になりますが、品質スコアを上げる方法についての情報を探している方が多かったので記事にしました。

中釜 啓太
中釜 啓太
今回はGoogle広告の品質スコアを上げる方法について解説しています

結論から書くと、以下の3つを改善すれば品質スコアは上がります。

品質スコアを上げるには
  • 推定クリック率を改善する
  • ランディングページの利便性を改善する
  • 広告の関連性を改善する

ピンポイントで知りたい方のために目次も記載していますので、見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

ユニアドチャンネルユニアドチャンネル

品質スコアとは

品質スコアとは、Google広告においてキーワードや広告、ランディングページの品質を表す指標のことで、1~10段階の評価になっています。

リスティング広告のクリック単価や掲載順位は上限クリック単価だけではなく、広告ランクという指標で決定されています。

広告ランクの計算式

広告ランク = 上限クリック単価 × 広告の品質 + 広告表示オプション

品質スコアを改善させることによって、掲載順位を上げつつ、安いクリック単価でユーザーを連れてくることができます。

品質スコアが高いことによるメリット

  • メリット①:クリック単価が安くなる
  • メリット②:上位に表示できる
  • メリット③:クリック率が上がる

運用事例

下記は弊社の運用事例です。品質スコアがほぼ8/10以上、中には最高評価の10/10のキーワードもあることが分かるかと思います。

品質スコアのキャプチャ

つまり、推定クリック率、ランディングページの利便性、広告の関連性を改善すれば品質スコアは上がります。

「平均的」「平均より上」の場合ならば、問題なし。
→「平均より下」の場合は改善する必要あり。

それでは、「平均より下」の対策方法について詳しく解説していきます。

推定クリック率が「平均より下」の対策方法

推定クリック率の改善施策は2点です。

改善策①:クリック率向上のための広告文の改善

推定クリック率とは

キーワードの過去のクリックと表示回数、現在のクリックと表示回数を参考に未来のクリック率を予想した指標のこと。
平たくいえば、ユーザーにクリックしたいと思わせる広告文かどうか

中でも推定クリック率は品質スコアの最も重要な要素のひとつです。

クリックしたいと思わせる広告の訴求例

  • 価格や数字訴求
  • 限定訴求

具体的な対策例

  • 価格を挿入する(ただし高額の場合、効果的ではない)
  • 「リピート97%」など具体的な数値を入れる
  • 「期間」限定や「初回」限定を入れる(●●限定に日本人は弱い)

▼あわせて読みたい
リスティング広告の広告文の作り方のポイント8選

改善策②:キャンペーンや広告グループを集約する

キャンペーンや広告グループをとにかく細かく設計していませんか?

Google広告では品質スコアを決定する要素のひとつとして、広告グループ単位での表示回数のボリュームを重視しています。

Googleが推奨しているアカウント設計で「Hagakure(ハガクレ)」と呼ばれている設計方法があります。

中釜 啓太
中釜 啓太
リスティング広告はアカウント設計が命。正しいやり方を知らないとどれだけ時間と労力をかけても効果は出ないようになっています

Hagakureのポイント

キャンペーンや広告グループを集約して、Googleから評価されやすいアカウント構造にすることで成果を上げやすくする。

広告文が同一の場合、下記のように広告グループを集約して、インプレッションを分散させないようにします(※下図参照)

▼(表1)広告グループ設計の前後比較、Before
広告グループ名 キーワード 広告文
広告グループA キーワードA 広告文A
広告グループB キーワードB 広告文A
広告グループC キーワードC 広告文A
▼(表2)広告グループ設計の前後比較、After
広告グループ名 キーワード 広告文
広告グループA キーワードA
キーワードB
キーワードC
広告文A

上記のように「広告グループA」「広告グループB」「広告グループC」も広告文が同一の「広告文A」ならば、キーワードを「広告グループA」に集約します。

「リスティングはできるだけ細かく設計するほどよい」というのは、ひと昔のやり方。正しくは「いかにシンプルにするか」。

ランディングページの利便性が「平均より下」の対策方法

次に、ランディングページの利便性の改善施策は2点です。

改善策①:分かりやすいランディングページの設計

ランディングページとは:
広告をクリックして一番最初にたどり着くページのこと。
略してLP(エルピー)という人も多い。

分かりやすくするために対策すること

  • 「どのようなサービスなのか?」を明確にする(自社の強みは何か)
  • ファーストビューでユーザーの心をつかむ
  • スマホ最適化を図る
  • 検索キーワードとランディングページの関連性を高める
  • 他社にはないコンテンツを提供する(写真も重要)
  • サイトの信頼性やサービスの透明性を図る
  • お客様の声や事例コンテンツの充実化をする
  • FAQの充実化をする

ランディングページは自社のサービスを知らないユーザーに対して見てもらうページなので「何を知りたがっているのか」「コンテンツは最適な量あるか」といったことを読み解く必要があります。

しかし、ベテランになるほど「初心者の分からないことが分からない」に陥ってしまい、意外と当たり前のことが抜けやすいです。

例えば、以下のようなことです。

例:「明日は雨だ。だからカバンは持っていかない。」

「明日は雨だ。だから傘を持っていく」この文は、誰でも理解できると思います。なぜならこの文は、「明日は雨」と「傘を持っていく」のつながりが見える文だからです。

でも、「明日は雨だ。だからカバンは持っていかない」こう言われても、「なんで雨ならカバン持っていかないの?」と理解できませんよね?これは「雨」と「カバン」のつながりが見えないからわからないのです。

「明日は雨だ。新品のカバンが濡れるのはいやだ。だからカバンは持っていかない」これだったら、「雨」と「カバン」のつながりが見えるので、理解できると思います。

出典:東大生ライターが教える「ダメな文章」の3特徴 | 東洋経済オンライン

もしかすると「雨が降っている、カバンを持っていかない」のようなつながりがないというのは専門家やベテランの盲点になっているかもしれません。

社内の新人の方、家族などの外部の意見をもらうのも有効です。

改善策②:ページの読み込みスピードの改善

ページがなかなか開かないと、ユーザーは離脱してしまいます。ページの読み込みスピードを上げることは非常に重要です。

ページの読み込みが遅くなる主な原因
  • 画像をたくさん使用することが多い:自然とページが重くなる
  • スマホで閲覧:外出先だとインターネット回線が遅い環境かも

スピードを改善するために対策すること

  • 画質をできるだけ落とさずに画像ファイルを圧縮する
  • スクロールするごとに画像を遅延読み込み(Lazy Load)させる
  • HTMLやCSSなどのコードファイルの無駄を排除する

画像ファイルを圧縮できるサイト

画質を落とさずに画像の容量を落とすには「iLoveIMG」が便利。

遅延読み込み(Lazy Load)とは

遅延読み込み(Lazy Load)とは、ページにアクセスしたタイミングですべての画像を読み込むのではなく、スクロールして見え始めた瞬間に読み込むことで、ページの表示を速くするテクニックのこと。
どうしても画質を落としたくない場合に有効。

コードファイルを軽くして読み込みスピードを高速にする

  • 無駄なソースコードを削る
  • 起動のタイミングを指定する

ページの読み込みスピードを測るにはGoogleが提供している「PageSpeed Insights」という無料ツールを試してみてください。

ランディングページを構成するファイルを軽量化し、表示速度を向上させるためのひと手間をかけることが大切です。

広告の関連性が「平均より下」の対策方法

最後に、広告の関連性の改善施策は2点です。

改善策①:タイトルと説明文にキーワードを含める

ご自身でも経験があると思いますが、検索したキーワードがタイトルに入っているリンクはクリックしてみたくなるものです。

Googleが開示している重要なデータ

  • タイトルにキーワードを入れると15%クリック率アップ
  • タイトルと説明文にキーワードを入れると68%クリック率アップ

上記のデータが示しているように、タイトルと説明文の両方にキーワードを入れると効果的です。

タイトル・説明文ともにキーワードが入っていない、説明文にしかキーワードが入っていない場合は広告文を見直す必要があります。

改善策②:サイトディレクトリに沿ったアカウント設計

広告文が同じならばテーマに沿って広告グループを絞り込み、同じ広告グループ内で管理することが重要です。

効果的なグループ設計

1内容=1広告グループ=1LP=3広告

注意:知らないと間違いやすい設計例

  • PCとスマホ用などデバイスごとにグループを分ける
  • 完全一致と部分一致などマッチタイプごとにグループで分ける
  • 「キーワードごとに広告文を細かく出しわける」という理由で1キーワードごとにグループを分ける

まとめ:品質スコアを上げよう

本記事で解説した「Google広告の品質スコアを上げるための改善方法」は以下のとおりです。

品質スコアを改善させるには以下の3つが必要です。

品質スコアを上げるには
  • 推定クリック率を改善する
  • ランディングページの利便性を改善する
  • 広告の関連性を改善する

「どうすれば検索ユーザーにもっと喜んでもらえるだろうか?」というユーザーファーストの視点を持つことが重要です。

というわけで今回は以上になります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
運用型広告をもっと知りたい方に、役立つ情報をお届けしています。