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【2024年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド

【2024年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド
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※このページは2024年2月26日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役 中釜 啓太

「Google広告のマッチタイプに関する情報を探している」
「マッチタイプの違いについて知りたい」
「部分一致やフレーズ一致の記号について調べている」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり12年になりますが、マッチタイプについての情報を探している方が多かったので記事にしました。

結論から書くと、マッチタイプの種類と出稿範囲・記号については以下のとおりです。

マッチタイプの出稿範囲のイメージ

マッチタイプの種類
  • 部分一致
  • フレーズ一致
  • 完全一致

現在は部分一致の設定が媒体側で推奨されており、マッチタイプの細かな設定分けは不要です。

本記事ではマッチタイプにおいて、比較的大きな変更があったアップデート前後の違いを含めて解説します。

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

マッチタイプとは

マッチタイプとは、検索キーワードに対して広告掲載の範囲を決定する設定のことです。

アップデート以前のマッチタイプの種類は、完全一致フレーズ一致絞り込み部分一致部分一致の全部で4種類でした。

現在は完全一致フレーズ一致部分一致の全部で3種類に変更になっています。

※リスティング広告において、登録する検索キーワードと実際の検索語句は異なるので、言葉の意味の違いについて以下で解説しておきます。

【検索キーワードと検索語句の意味の違い】

  • 検索キーワード:管理画面に登録したキーワードのこと
  • 検索語句(検索クエリ):ユーザーが実際に検索したキーワードのこと

マッチタイプの種類

これから3種類のマッチタイプをひとつずつ変更前・変更後の仕様とともに解説していきます。

マッチタイプ①:部分一致

部分一致の広告出稿範囲

設定キーワード:東京 結婚式場
マッチする検索語句の例:表参道 結婚式東京 ウェディング 人気
記号:キーワード(なし)

【部分一致の特徴】

  • Google推奨のマッチタイプ
  • 一番広い掲載範囲でフレーズ一致と完全一致に比べて多くの検索に広告を表示できる
  • 設定しているキーワード(=軸となるキーワード)そのものを含まない検索語句にも反応するため、関連性があり異なる確度からのユーザーにも広告が掲載される

下記は弊社の運用事例です。

マッチタイプをフレーズ一致から部分一致に変更することで成果が上がった出版社の広告主様の事例となります。

▼弊社運用事例
マッチタイプ 表示回数 セッション数 CV CPA
フレーズ一致 18,641 696 6 26,342
部分一致 47,911 2,060 18 21,290

※CPA:コンバージョン単価(1件のコンバージョンにかかる費用)のこと。

【ポイント】

  • 部分一致に変更することでCVが改善(6件→18件)
  • 結果的にCPAも改善(26,342円→21,290円)

以前は部分一致で登録すると関係のないユーザーにも広告が掲載され広告費が無駄になってしまうという認識が一般的でしたが、現在は部分一致とスマート自動入札を掛け合わせて設定することで効果的に広告運用をおこなえます。

▼あわせて読みたい
部分一致とは?絞り込み部分一致との違いや効果的な使い方を解説

マッチタイプ②:フレーズ一致

フレーズ一致の広告出稿範囲

設定キーワード:“東京 結婚式場”
マッチする検索語句の例:東京 結婚式場 人気安い 東京 結婚式場
記号:”キーワード”

【フレーズ一致の特徴】

  • 完全一致よりも広く、部分一致よりも狭い範囲で広告は掲載される
  • 軸となるキーワードそのものを含んでいる場合、広告は掲載される
  • 軸となるキーワードの前後に別の語句が入る場合も広告が掲載される

“東京 結婚式場”をフレーズ一致で登録すると以前は語順に反応していましたが、現在は軸となるキーワードを含んでいるかに反応するため東京 結婚式場 人気結婚式場 東京 安いのどちらの語句にも反応して広告が表示されます。

▼あわせて読みたい
フレーズ一致とは?他のマッチタイプとの違いについて解説

マッチタイプ③:完全一致

完全一致の広告出稿範囲

設定キーワード:[東京 結婚式場]
マッチする検索語句の例:東京 結婚式場結婚式場 東京
記号:[キーワード]

【完全一致の特徴】

  • 一番掲載範囲が狭く、こちらが狙ったユーザーにアプローチできる
  • 設定したキーワードと完全に同じ意味または同じ検索意図の場合のみ、広告が掲載される
  • 東京 結婚式場結婚式場 東京などの語順の入れ違いや、引越し引っ越しなどのキーワードの揺れがあっても、広告は掲載される

[東京 結婚式場]を完全一致で登録すると以前は語順と文言に反応していましたが、現在は結婚式場 東京都内 結婚式場のどちらの語句にも広告が表示されます。

マッチタイプの記号

Google広告のマッチタイプの記号を調べている人が多かったので追記します。

  • 部分一致:キーワード(記号はつけない)
  • フレーズ一致:”キーワード”
  • 完全一致:[キーワード]

マッチタイプと広告掲載の関連性

例えばテニス シューズというキーワードをそれぞれのマッチタイプで設定した場合、広告の表示可否については以下のようになります。

○:広告掲載あり
×:広告掲載なし

▼マッチタイプと広告掲載の関連性
完全一致 フレーズ一致 部分一致
[テニス シューズ] “テニス シューズ” テニス シューズ
テニス シューズ
赤い テニス シューズ ×
テニス ラケット × ×
サッカー ユニフォーム × × ×
テニス 靴

【補足:キーワードの類似パターンについて】

ターゲットとするキーワードと完全に一致しないものの類似しているキーワードを一致させ、検索方法の微差にとらわれずに、広告主様のビジネスを探しているユーザーを捕捉できます。表現の細かい違いを網羅するために多数のキーワードを登録する必要はありません。

出典:キーワードの類似パターン – Google 広告 ヘルプ

マッチタイプの設定における注意点

マッチタイプの設定について注意点を3点解説します。

1. 部分一致以外のマッチタイプを使用している場合

以前から広告運用をされている方は、マッチタイプの修正が必要な可能性があります。

すでに部分一致で設定している場合は問題ありませんが、“東京 結婚式場”[東京 結婚式場]のようにフレーズ一致や完全一致で設定をしている場合、ユーザーを絞りすぎている可能性があるため東京 結婚式場のように部分一致への変更をおすすめします。

ただし、BtoB向けの場合は部分一致で設定をおこなっても効果が出ない可能性もあるので、その場合はマッチタイプの見直しをおこなう必要があります。

2. 異なるマッチタイプで同一のキーワードを設定しない

以前は同一のキーワードに対してマッチタイプを網羅することが基本でした。

しかし現在は、同じキーワードで異なるマッチタイプを設定するとデータが分散し効率が下がるため、マッチタイプを1つに絞ることをおすすめします。

【マッチタイプの例】

結婚式場 東京(部分一致)
“結婚式場 東京”(フレーズ一致)
[結婚式場 東京](完全一致)

結婚式場 東京(部分一致)

3. 除外キーワードを設定する必要がある

除外キーワードとは、広告を表示させたくないキーワードでの広告表示を避けることができる機能のことです。

部分一致で設定をするとどうしても無関係なユーザーが流入してしまうため、定期的に除外キーワードの設定をおこなうことで広告配信精度を維持できます。

下記は除外キーワードを継続的に設定したことで改善した事例となります。

▼弊社運用事例
除外KW
追加数
コスト CV CPA
1ヶ月目 61個 1,498,021 921 1,626
2ヶ月目 111個 2,400,398 1,596 1,504
3ヶ月目 80個 1,988,543 1,490 1,335
4ヶ月目 124個 2,044,666 1,644 1,244
5ヶ月目 101個 2,514,482 2,317 1,085

まとめ

本記事で解説した「Google広告のマッチタイプ」は以下のとおりです。

マッチタイプの設定次第でパフォーマンスを改善できるので、仕様の理解が重要です。

どのマッチタイプを使えばよいのかについて推奨設定はあるものの、最終的には自分で試しながら改善していく必要があります。

運用型広告に12年間携わってきた私の現在の正解例は以下のとおりです。

【マッチタイプの考え方】

  • まずはGoogle推奨の部分一致を設定する
  • 専門性や意味合いが大きく異なる検索キーワードはフレーズ一致を使用する
  • 同一のキーワードに異なるマッチタイプを使用しない

というわけで今回は以上となります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
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