- インハウス支援
独学の広告運用から集患数163%アップした鼠径ヘルニア専門クリニック

鼠径ヘルニアの治療を専門とするGi外科クリニック様。腹腔鏡による低侵襲な鼠径ヘルニアの日帰り手術を受けられる全国的にも珍しいクリニックとして、2015年4月に岡山院を開院して以降、4,000件以上の治療実績があります。岡山院、京都院に続き阪神院をオープンするなどクリニック数の増加に伴い、リスティング広告の正しいノウハウを身に付け、より効果的な運用をしたいとの想いからインハウス支援をさせていただくことになりました。
さて、本インタビューでは、Gi外科クリニック経営企画室長の阿南様にお話をお伺いしました。「独学で始めた広告の効果を上げたい」「自分たちで効果検証から改善までおこないたい」とお考えの方はぜひ参考にしてください。
ユニアドが取り組んだこと
結論として、インハウス支援前後の結果は以下のとおりです。
概要
- 媒体:Google広告、Yahoo!広告
- インハウス支援期間:3ヶ月間

【コンバージョン数】
支援前:149件→支援後:244件
主に入札戦略の変更とアカウント構成の見直しによってわずか3ヶ月間という短期間でCV数163%アップを達成しました。
- 入札戦略の変更
- 今回は予約数を増やすことを目的とされていたため「クリック数の最大化」から「コンバージョン数の最大化」に変更しました。
- アカウント構成の見直し
- 同じ訴求の広告文がエリアごとにキャンペーンが分かれてしまっている状態から各クリニック単位でキャンペーンをまとめることで、データが蓄積しやすいアカウント構成にしました。
- 医療広告ガイドラインに基づいた広告文の修正
- 医療広告ガイドラインとは、医療業界で広告を掲載する際の制約のことです。禁止事項に抵触してしまうと審査に通らない可能性があるため、広告を配信する際の表現の注意点と審査落ちした場合のGoogle広告およびYahoo!広告の対処方法について共有しました。
- 情報収集方法の共有
- 絶えず変化するウェブ広告を常に最新の情報にもとづいて運用していただけるよう、媒体アップデートや広告運用についての情報収集方法(どこから取得するとよいか/どのくらいの頻度で確認するのかなど)を共有しました。
Gi外科クリニック経営企画室長の阿南様に抱えていた課題とインハウス支援のご依頼に至った経緯、苦労した点や今後の課題についてインタビューしました。
お客様の声
1. 抱えていた課題と導入の経緯
独学でリスティング広告を運用することに限界を感じた

医療法人Gi
経営企画室長 阿南様
前任者から引き継いだリスティング広告の運用を独学でおこなう中で、一定の費用対効果は得られているものの、もっと成果が上がるのではないか、何か改善できる点があるのではないかと感じていました。新聞広告やテレビCMに比べると圧倒的にウェブ広告の効果が高いことは明らかでしたが、効果的な運用方法が分からず悩んでいました。本やYouTube、ブログの情報も錯綜していて正しい情報を得ることに限界を感じていました。
社内で広告運用のノウハウを蓄積したい
費用の問題や広告会社の見極めが難しいことに加え、前任者が作った広告アカウントの土台があることから自分たちで広告を運用したいと考えていました。今後集患の主流となるウェブにおいて広告運用のノウハウを社内で向上させたいという考えもあり、インハウス支援という形を選択しました。
インハウス支援前の悩み
- 前任者が作ったノウハウを活用したいが、効果的なやり方を見極めるのが難しかった
- 書籍やブログ、YouTubeなどから正しい情報を得ることに限界を感じた
- ウェブ広告のノウハウを社内で蓄積して将来的には院内で仕組み化をしたい
2. インハウス支援後、CV数163%アップを達成
大前提が抜けてしまっていたと気づいた
今まで独学でおこなっていたこともあり、アカウント設計の理解と自動入札の活用というリスティング広告を効果的に運用するための大前提が今まで抜けてしまっていたことに気づきました。
インハウス支援前後のデータ比較(データ計測期間:各2週間)
CV数 | CPA | 表示回数 | クリック数 | CVR | |
---|---|---|---|---|---|
インハウス支援前 | 149 | 2,291 | 28,325 | 3,577 | 4.18% |
インハウス支援後 | 244 | 2,104 | 32,332 | 3,982 | 6.13% |
ポイント②:配信地域ごとに訴求内容が異なる場合にのみキャンペーンを分ける
自分たちの専門知識を反映して運用できる
自分たちの専門知識を活用しつつ、広告の反響を運用に即時反映できるタイムリー性は大きなメリットだと思います。例えば、来院いただいた患者様のアンケートを分析して京都院の配信地域をサンダーバード沿線でつながっている福井県近郊まで広げたら効果が出るのか検証できるなどが挙げられます。
3. 苦労した点
ノウハウを自分のものにする努力は必要
一度やり方を覚えれば、除外キーワードや新規キーワードなどを自分たちの知識にもとづいて細かく設定していくことができてよいのですが、自分たちで運用することに慣れるまでは少し難しく感じました。
各媒体の検索語句データの比較
下記の表については鼠径ヘルニア 治療(部分一致)を検索キーワードして設定した場合の各媒体の検索語句データです。
Google広告 | Yahoo!広告 | |
---|---|---|
詳細 | ・抽出期間:2週間 ・検索キーワード:485個 ・検索語句:4,388個 | ・抽出期間:2週間 ・検索キーワード:485個 ・検索語句:11,647個 |
検索語句の例 | 脱腸 自分 で 治す 鼠径 ヘルニア 治し 方 鼠径 ヘルニア 治療 脱腸 痛み 女性 だっ ちょ と は | 鼠径 ヘルニア 治療 整骨 院 ヘルニア 治療 低 周波 治療 器 ヘルニア 脱腸 治し 方 ヘルニア 治療 法 腰 |
考察
- 「鼠径ヘルニア」は脱腸を引き起こす病気だが、Yahoo!広告には検索語句に整骨院や低周波治療器といった整骨や整体に関する無関係の語句が多数含まれていた。
- Google広告の検索語句が4,388個に対して、Yahoo!広告の検索語句が11,647個となった結果から媒体によってマッチタイプの性質や広告配信精度が異なると言える。
4. 今後の課題
リスティングに限らず全方位的な広告運用を
CVRをさらにアップさせるためには、ABテストやヒートマップを用いたランディングページの分析、改善が必要だと感じています。さらに今後はリスティング広告だけでは通用しなくなり、SNSやYouTubeなども用いた全方位的な広告運用が求められるようになると思います。他の業界の流れを参考にして「今度はこの広告に力を入れてみよう」といった柔軟な対応をしていきたいです。
岡山院ランディングページのデータ比較
CV | CVR | |
---|---|---|
変更前 | 28.55 | 6.18% |
変更後 | 35.01 | 7.56% |
リアルも含めた他の広告媒体との連携
もうひとつ課題としてオフライン広告との連携があります。例えば現在岡山放送(OHK)などのローカル局中心に配信しているテレビCMがありますが、CMを多く流している間はリスティング広告の費用も上げる、などもあり得ると思います。
さらにはデジタルだけでなくリアルとの融合、例えば新聞の折込チラシを打ってウェブ上の市民公開講座を開く企画なども考えています。リスティング広告もインハウスによって広告を自分たちでその都度変えながら運用していくやり方は効果的かもしれません。
▼Gi外科クリニック様の放映中のCM(取材当時)
5. 最後に
お話ありがとうございました。今回は「独学で運用している広告の効果を上げたい」との想いからご相談いただき、弊社にてインハウス支援をさせていただきました。アカウント構成やランディングページなどリスティング広告の重要なポイントをより深く理解していただくことで、効果検証から改善まで幅広くお手伝いができたのではないかと思います。
自分たちで素早く反映しながら効果的に運用したいという方はぜひ一度弊社にご相談ください。
医療法人Gi外科クリニック:https://gi-clinic.net/
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