こんにちは。
今回は、検索結果におけるSEOとリスティング広告の比較について解説したいと思います。

SEOとリスティング広告は、どちらもGoogleやYahoo! JAPANといった検索エンジンから広告主のWebサイトへ誘導できる媒体です。『リスティング広告はクリックされた場合に料金がかかる・SEOはかからない』だけの知識ではなく、それ以外の違いについても知っておくと便利です。実際にはそれぞれに異なった特徴や性質があり、状況に応じた使い分けをおこなうことで、より最適なアプローチをすることができます。検索エンジンマーケティングにおいては、どちらも重要な役割を担うので、しっかりと理解しましょう。

リスティング広告とは

リスティング広告とは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索結果画面の上部に出てくる広告のことです。特定の検索語句に対して連動した広告を表示させることができるため、『検索連動型広告』と呼ばれ、インターネット広告の中で最も費用対効果の高い広告のひとつです。

費用対効果が高い理由として、能動的に検索して商品・サービスを探しているユーザーに違和感を与えず、自然とクリックさせることができるためです。そのため、表示形式だけを見ると、検索連動型広告は、一種のネイティブ広告であるといえるでしょう。

SEOとは

SEOとは、基本的にはリスティング広告の下に表示され、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索結果画面の上位に表示させるための施策です。上位に表示をさせることで、自社サイトへのアクセスが増加し、自社の認知拡大をすることができます。

また、ユーザーは自分が検索したキーワードで、上位に表示されるサイトを信頼する傾向があるため、サイト内のコンテンツ充実や、有益な情報を提供することが重要です。

SEOとリスティング広告の比較

結論からいうと、下記の表になりますが、それぞれ詳しく見ていきましょう。

項目 SEO(自然検索) リスティング広告
1. クリックにかかる費用 無料 有料
2. クリック率 上位表示になるとかなり高い 全体的に低い
3. タイトル・説明文の変更 コントロールできない ほぼ自由に設定できる
4. リンク先の変更 コントロールできない ほぼ自由に設定できる
5. 掲載順位の変更 コントロールできない ほぼリアルタイム
6. 変更にかかる時間 時間がかかることが多い ほぼリアルタイム
7. ABテスト できない できる
8. 期間・時間・地域の設定 コントロールできない ほぼ自由に設定できる

1. クリックにかかる費用

SEOでは、ユーザーのクリックによる費用が一切かからないため、SEOの大きなメリットといえるでしょう。前述の通り、SEOはサイト内のコンテンツの充実や、ユーザーに有益な情報を提供することで評価を受け、検索結果画面の上位に表示させるための施策です。ただ、外部リンクを購入すれば良いというわけではなく、ユーザーのニーズを検索クエリの傾向を掴みながら、コツコツと地道にコンテンツを積み重ねていくことが重要になります。

一方で、リスティング広告は、クリック課金制となっており、競合とのオークションによりクリック単価が高騰する傾向があります。そのため、人気のキーワードほど入札単価が高くなり、キーワードによって1クリックあたり数円~数千円など、大きなばらつきがあります。

2. クリック率

どちらの媒体も検索結果の上位に表示されると、クリックされやすくなります。ブランドキーワード(商品名など)においては、自然検索で1位表示のクリック率が約50%、2位が約10%と5倍ほど開きがあります。また、非ブランドキーワードでも1位のクリック率が約25%、2位が約15%と大きな違いが出ていることがわかります。

リスティング広告は、基本的にはSEOより上位表示されるにも関わらず、クリック率が自然検索よりも低い傾向にあります。これは、広告枠と知っている検索ユーザーは、なかなかクリックしようとしてくれないため、自然検索と比べると全体的にクリック率が低くなります。そういった意味では、SEOの地道な積み重ねは、長期的に見れば効果が大きいといえるでしょう。

▼自然検索の掲載順位別キーワード別クリック率
自然検索の掲載順位別キーワード別クリック率のグラフ

出典:Advanced WEB RANKING

下記の表は、自然検索とリスティング広告のクリック率を比較した表ですが、リスティング広告のクリック率が全体的に低いことがわかります。

▼媒体別掲載順位別クリック率
掲載順位 Google自然検索 リスティング広告
1位 31.24% 10.11%
2位 14.04% 7.28%
3位 9.85% 5.66%
4位 6.97% 4.04%
5位 5.50% 3.13%
6位~10位 3.73% 1.48%

(参照:グーグル検索結果の順位別クリック率2014年版 + ページランク正式終了!? のお知らせ など10+4記事 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
(参照:SEOとリスティングの比較(閲覧率やクリック率等) – Real Analytics (リアルアナリティクス)

3. タイトル・説明文の変更

SEOでは、<head>タグ内にタイトルとメタディスクリプションをそれぞれ記述をします。しかしながら、検索エンジン側で勝手に調整がおこなわれるため、意図しない表示がおこります。また、頻繁に変更を加えると検索エンジンからペナルティの対象になり、場合によっては検索結果画面から消えてしまったとならないように注意しましょう。

一方、リスティング広告では、例えばタイトル15文字以内という文字数の制限や、連続で感嘆符を使用できないなどのレギュレーションが存在しますが、ほぼ自由に設定できます。

4. リンク先の変更

SEOでは『○○で検索したユーザーには、△△のページに来てほしい』ということができません。一方、リスティング広告では、広告専用のランディングページを制作して特定のページにアクセスを集めるなど、ほぼ自由に設定することができます。

もちろんランディングページを作成した方が効果的ではあることが多いですが、弊社のリスティング広告運用代行のサービスページのように、1ページで完結できるようコミュニケーション設計してホームページを作成するのもひとつの手です。

5. 掲載順位の変更

SEOでは『より多く』『上位に』表示をさせるため、オンラインで商売する数多くの企業が上位表示を目指しています。キーワードによって難易度が異なりますが、上位表示をすることは、容易ではありません。

一方、リスティング広告では、オークション制なので、もちろんクリック単価は高くなってしまう傾向はありますが、比較的簡単に上位表示させることができます。また、自分で設定したキーワードごとに入札の傾斜をかけるなど、広告結果データを分析しながら運用できることも魅力のひとつです。

6. 変更にかかる時間

SEOでは、検索エンジンの巡回にもよりますが、時間がかかってしまった場合、1ヶ月以上も変更されないことがあります。サーチコンソール(旧:ウェブマスターツール)の『Fetch as Google』という機能を使って、Googlebotを自社サイトにクロールを促すなど施策が必要です。

一方、リスティング広告の掲載順位に関しては、前述の通り、競合他社とのオークションになりますが、ほぼリアルタイムで変更することができます。また、タイトル・説明文・リンク先の変更に関しては、媒体側の審査の関係で前後しますが、即日~5営業日くらいで変更できます。効果のない広告は、すぐに停止することが可能なので、テストマーケティング的に実施することができます。

7. ABテスト

ABテストとは、異なる2パターンのものを効果を比較するテストのことです。ページのデザインや広告文の文言などABテストを繰り返し実施することによって、クリック率やコンバージョン率を改善させます。

SEOでは、上記の「4. リンク先の変更」にも関係しますが、説明文やリンク先のABテストをすることはできません。一方、リスティング広告では、簡単に設定することができるので、どのような訴求が良いかをテストすることができます。

8. 掲載期間や時間の設定

SEOでは、検索エンジンの仕様上、完全にはコントロールをすることができません。一方、リスティング広告は、掲載期間や時間、地域を工夫し、下記のような設定をおこない配信すること可能です。

有効な設定例
  • 期間:繁忙期だけを狙ってリスティング広告を配信する
  • 時間:営業時間だけ配信する
  • 地域:1都3県のみ配信する

まとめ

いかがでしたでしょうか。
どちらも検索エンジン経由のマーケティング手法でありながら、その特性や活躍の場が異なります。もちろんSEOとリスティング広告のどちらも実施することで、より効果的に見込み客を増やすことができるので、中長期的戦略でSEO対策をおこないつつ、リスティング広告で刈り取りをおこなうことが効果的です。

では、どちらが優れているのか、結論としてはどちらも重要ですが、どちらも一長一短があります。即効性を求める場合は、確度の高い見込み客にスピーディーにアプローチができる、リスティング広告のほうが優れています。一方で、中長期的な戦略では、コンテンツを拡大していかないとビジネスが拡大しないので、SEOやそれに付随してコンテンツマーケティングも重要であるといえます。

どちらも正しい知識のもと、戦略を立てることができるようにしましょう。