このエントリーをはてなブックマークに追加

【初心者向け】Google広告の時間帯設定と効果的な運用方法

【初心者向け】Google広告の時間帯設定と効果的な運用方法
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
※このページは2025年6月12日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役 中釜 啓太

「Google広告の時間帯設定のやり方を調べている」
「リスティング広告は時間帯を絞って配信したほうがよいのでは?」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり13年になりますが、Google広告の時間帯設定についての情報を探している方が多かったので記事にしました。

Google広告では、曜日や15分単位で配信時間を細かく設定できる仕様になっていますが、一方で設定漏れや勘違いが起きやすく、結果的に機会損失に繋がることもあります。

Google広告の時間帯設定方法のイメージ図

本記事では時間帯設定の基本的な手順から実際に設定する際の注意点まで、弊社の運用事例を交えながら解説しています。

初めて設定する方やこれから設定を見直そうとしている方はぜひご活用ください。

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

Google広告の時間帯設定の方法


Google広告では、以下の方法で広告の時間帯(スケジュール)を設定します。

1. 該当のキャンペーンを選択する

2. 左メニュー[オーディエンス、キーワード、コンテンツ]タブ >[広告のスケジュール]を選択する

3. 青の鉛筆マークを選択する
Google広告、時間帯設定のキャプチャ①

4. スケジュールを停止する場合、スケジュールの右にある[×]を選択する

5. スケジュールを追加する場合、[追加]を選択し、該当のスケジュールを入力する

6.[保存]ボタンを選択する
Google広告、時間帯設定のキャプチャ②

※Google広告では1日に設定できるスケジュールは6個までです。
Google広告、1日に設定できるスケジュールは6個までのキャプチャ

時間帯設定の注意点

Google広告の時間帯設定の注意点を3点解説します。

注意点①:配信時間の設定ミス

初めて時間帯を設定する際、または変更を加える際には意図せぬ広告の停止が起こらないよう注意が必要です。

例:24時間365日配信していたが、土日については9:00~18:00に絞りたい

以下2つのキャプチャで誤った設定と正しい設定をご確認ください。

【誤った設定例】

Google広告、誤った時間帯設定のキャプチャ

この状態だと土日の9:00~18:00の間の配信はおこなわれますが、平日の配信はされなくなってしまいます。

【正しい設定例】

Google広告、正しい時間帯設定のキャプチャ

土日の時間帯を絞りながら平日の配信も継続したい場合は、平日も設定をしないといけないことにご注意ください。

2人以上で広告を運用する場合は、例えば「13時まで」の配信が12:59までなのか13:59までなのか、お互いの認識がずれることもあるので注意が必要です。

注意点②:自動入札の場合は時間帯の入札調整ができない

Google広告には自動入札と手動入札の2種類がありますが、現在はAIが自動で入札価格の引き上げ・引き下げをおこなう自動入札が主流となっています。

配信結果を見て「この時間は少し入札単価を引き下げたい」などと思う場合もあるかもしれませんが、自動入札を利用している限り管理画面から手動で入札調整をおこなっても反映されないので注意が必要です。

Google AI を活用したスマート自動入札戦略(目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化など)を使用している場合、これらの入札戦略では顧客が指定したコンバージョン目標に合わせて自動的に入札単価が設定されるため、手動で調整する必要はありません。スマート自動入札戦略に個別の入札単価調整を設定する場合、サポートの対象外となります。

出典:入札単価調整について – Google 広告 ヘルプ

注意点③:予算が不足すると広告が配信されない

1日あたりの広告予算が不足すると、広告の掲載が停止してしまいます。

以下は予算不足の起こっていないBtoCサービスの配信事例です。

BtoC広告において予算不足が発生すると、インターネット検索が活発な21~24時の表示回数が著しく減少する傾向がありますが、以下の表では1日の終わりまでしっかりと配信がおこなえています。

▼弊社運用事例①(予算不足なし・3ヶ月間合計)
時間帯 表示回数 クリック数 利用金額
0時 3,532 481 42,839
1時 2,150 291 22,708
2時 1,257 184 16,573
3時 904 156 11,923
4時 873 115 9,218
5時 1,207 175 14,008
6時 2,011 321 28,692
7時 3,322 452 42,596
8時 4,693 594 65,542
9時 5,475 706 95,732
10時 6,668 824 116,826
11時 6,589 878 122,441
12時 6,804 884 131,750
13時 6,872 860 121,845
14時 7,050 899 130,779
15時 6,876 896 136,146
16時 6,849 842 118,216
17時 6,046 746 99,544
18時 5,449 708 91,055
19時 5,487 715 85,595
20時 5,999 836 87,498
21時 6,501 882 89,964
22時 6,364 899 85,790
23時 5,779 808 71,280

一方で予算不足の起こっているBtoCサービスの配信事例は以下のとおりです。

▼弊社運用事例②(予算不足あり・3ヶ月間合計)
時間帯 表示回数 クリック数 利用金額
0時 889 71 7,729
1時 0 0 0
2時 0 0 0
3時 0 0 0
4時 0 0 0
5時 0 0 0
6時 707 71 8,091
7時 997 107 11,492
8時 1,218 142 13,409
9時 1,569 161 13,366
10時 1,607 162 15,268
11時 1,705 195 17,374
12時 2,061 224 21,878
13時 1,881 199 17,776
14時 1,788 195 18,050
15時 1,830 175 16,252
16時 1,966 217 20,279
17時 1,784 165 15,795
18時 1,841 164 15,799
19時 1,852 159 17,178
20時 1,869 167 18,064
21時 1,627 144 15,263
22時 1,188 107 12,701
23時 743 59 7,511

※1:00~5:00は意図的に配信を停止しています。

【考察】

22~23時台に表示回数の減少傾向が見られる。
→1日の途中で広告予算が消化され、広告の掲載が停止した結果、表示回数が減少した。

例えば月20万円以下の少額予算の場合、1日の広告予算を掲載終了時間前に使い切ってしまうことがあります。

予算の不足による掲載機会の損失を改善したい場合は、1日あたりの予算を増やすのが最も単純な解決方法ですが、難しい場合には以下の2つの選択肢があります。

  1. 配信時間や配信地域を絞る
  2. 目標CPAの設定金額を下げる

効果的な時間帯設定のポイント


効果的な時間帯設定のポイントは以下の2点です。

ポイント①:営業時間に合わせて配信

例えば、BtoC向けであれば店舗の営業時間に絞り、BtoB向けであれば土日祝を除いて配信するなど時間帯の設定を検討します。

下記は8:00~22:00まで電話受付をしている不用品回収サービスの事例となります。

▼弊社運用事例(営業時間のみ)
時間帯 クリック数 コンバージョン数 コンバージョン率
0時 0 0 0.00%
1時 0 0 0.00%
2時 0 0 0.00%
3時 0 0 0.00%
4時 0 0 0.00%
5時 0 0 0.00%
6時 0 0 0.00%
7時 0 0 0.00%
8時 245 6 2.45%
9時 291 7 2.41%
10時 258 6 2.33%
11時 321 3 0.93%
12時 379 11 2.90%
13時 315 12 3.81%
14時 333 7 2.10%
15時 317 10 3.15%
16時 319 8 2.51%
17時 289 8 2.77%
18時 265 8 3.02%
19時 221 7 3.17%
20時 232 4 1.72%
21時 229 4 1.75%
22時 0 0 0.00%
23時 0 0 0.00%

実際の営業時間にあわせて配信をおこなうことで無駄なクリックを防止するだけでなく「せっかく電話したのに電話がつながらない」というマイナスイメージを与えることを防ぐことができます。

ポイント②:細かい調整はAIに任せる

無駄な配信を最小限にし、効果が出やすい時間帯に集中して広告を配信したいと考える広告主様は多いと思います。

特に限られた予算で運用している場合は、「成果が出にくい時間帯」の配信をあらかじめ停止しておくことで、無駄なコストを最小限に抑えることが重要です。

一方で配信中の時間帯ごとの金額の強弱(入札単価の調整)は、AIが自動で最適化してくれるため、基本的にはその判断に任せて問題ありません。

  • 営業時間外など効果が出にくい時間帯→あらかじめ手動で除外
  • 配信時間内の金額の調整→AIに任せる

まとめ

本記事で解説したGoogle広告の時間帯設定の注意点とポイントは以下のとおりです。

本記事をまとめると下記のとおりです。

本記事のまとめ
  • 時間帯設定によって、効果が出やすい時間帯に配信を絞ることで費用対効果を改善できる
  • 予算が不足すると広告が配信されず機会損失につながるため、必要に応じて配信時間帯や地域の絞り込みに加えて目標CPAを調整する
  • 営業時間外など効果の出ない時間帯の配信は手動で防ぎ、配信時間内の予算調整など細かい調整はAIに任せる

現在主流となっているAIを活用した広告運用では、幅広く配信して蓄積したデータを基に最適化を進めていく、という仕組みが基本となっていますが、「できるだけ無駄な配信は避けたい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

時間帯設定においては「明らかに成果が見込めない時間帯」はあらかじめ配信対象から外し、実際に配信する時間帯内での細かな入札単価の調整はAIに任せることで、AIの恩恵も受けつつ無駄なコストを最小限にすることができます。

本記事を参考に、人の判断とAIの自動化を組み合わせたバランスの取れた運用を意識してみてください。

というわけで今回は以上となります。

最新情報をお届けしています。
記事のいいね&ぜひシェアをお願いします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
運用型広告をもっと知りたい方に、役立つ情報をお届けしています。

会社概要Company

運用型広告の専門家集団ユニアドの会社概要です。会社データや代表の想いについてご紹介しています。

採用情報Employment

募集職種や求める人物像を紹介しています。弊社の想いに共感し、一緒に働ける方を募集しています。