このエントリーをはてなブックマークに追加

リスティング広告をスマホに配信する設定方法と運用のコツを解説

リスティング広告をスマホに配信する設定方法と運用のコツを解説
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
※このページは2024年10月29日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役
中釜 啓太

「スマホにリスティング広告を配信する方法を調べている」
「リスティング広告のスマホの成果をもっと上げたい」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり12年になりますが、スマホにリスティング広告を配信する方法やスマホの改善方法について調べている人が多かったため記事にしました。

結論から書くと、原則デフォルトの設定でスマホにもPCにも配信されるため、スマホ用に特別な設定は必要ありません。

本記事では正しくリスティング広告が意図したデバイスに設定されているかを確認する方法やデバイス設定の注意点・運用ポイントを解説しているので、お役立てください。

ピンポイントで知りたい方のために目次を記載していますので、見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

リスティング広告とは


リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを入力した際に、その検索結果に連動して表示されるテキスト形式の広告で、「検索連動型広告」と呼ばれることもあります。

リスティング広告の主な掲載場所は以下のとおりです。

【リスティング広告の掲載場所】

  • 検索エンジンの検索結果ページ
  • 提携検索サイトの検索結果ページ
  • Googleディスプレイネットワークに参加しているウェブサイトやアプリ

スマホとパソコンでは表示される掲載面が異なる場合があります。

さらに、スマホは主にプライベートのシーンで利用され、パソコンは主に仕事のシーンで利用されるなど、デバイスによって使用状況に特徴があるため、商材によっては、デバイスを検討する必要があります。

デバイス設定の確認方法

配信したいデバイス(PC・スマホなど)が正しく設定されているかを確認する方法は、下記のとおりです。

  1. Google広告の管理画面にログインする
  2. 左メニュー[キャンペーン]タブ > 該当のキャンペーンを選択する
  3. 左メニュー[分析情報とレポート]タブを選択する
  4. [広告が表示された日時と場所]を選択する
  5. [デバイス]タブを選択する
  6. タブレット・モバイル・パソコンが「-」になっていることを確認する

デバイスの設定における注意点

デバイスの設定における注意点を3点解説します。

注意点①:1日の予算が切れていないかを確認する

スマホとPCでは使用される時間帯が異なるため、スマホが使用される主要な時間帯に広告を配信する必要があります。

【デバイスごとの主な使用時間帯】

  • PC:日中(職場)
  • スマホ:基本的に1日中だが、夜間の使用率が高い

1日の予算が不足していると21時以降にリスティング広告を配信できないケースが多いため、配信する時間帯に注意する必要があります。

時間帯ごとの成果を確認して、効果の悪い時間帯は配信停止をするとよいです。

【時間ごとの配信状況の確認方法】

  1. Google広告の管理画面にログインする
  2. 該当の期間(例:昨日)を選択する
  3. [分類]タブ > [時間] > [時間帯]を選択する
  4. 該当のキャンペーンの表示回数やクリック数を目視で確認する

【運用ポイント】

  • 時間帯ごとの配信状況から表示回数が0になっている時間がないかを確認する
  • 必要に応じて効果の悪い時間帯の停止、目標コンバージョン単価の調整をおこなう

時間帯の効果的な設定については以下の記事で詳しく解説しています。
» 【初心者向け】Google広告の時間帯設定と効果的な運用方法

注意点②:キャンペーンはデバイスごとに分けない

スマホへの配信を強化しようと試みて間違えてしまう一例として「PCとスマホで分けてキャンペーンを作成する」ことです。

効果的なキャンペーン設計は、キャンペーンをひとつにまとめて運用することです。

ひとつのキャンペーンにデータを集約することで、機械学習が促進され、キャンペーンが最適化されやすくなるためです。

下記の3つの条件の際にはキャンペーンを分けることもあります。

【キャンペーンを分ける条件】

  • 検索/ディスプレイ/動画などキャンペーンタイプで分ける
  • 配信地域によって分ける
  • 日額予算で管理を分ける

【運用ポイント】

  • PCとスマホはひとつのキャンペーンにまとめてデータを集約する
  • キャンペーンを分けると最適化しづらい

注意点③:手動の入札調整が反映される(中級者向け)

AIの発達に伴い主流となっている自動入札(クリック数の最大化以外)を利用している場合、手動で入札調整をおこなっても反映されない設定が大半を占めるようになりましたが、デバイスだけは唯一の例外です。

デバイスの入札単価調整を設定してしまっていると場合によっては意図しない目標CPAが反映されているので、問題ないか確認することをおすすめします。

目標コンバージョン単価が1,000円の場合、モバイルの入札単価調整を+40%に設定すると、モバイルデバイスの目標コンバージョン単価が1,400円になります。

出典:デバイスの入札単価調整 – Google 広告 ヘルプ

ちなみに、以下のカテゴリにおいては手動で入札単価調整をおこなっても反映されないので注意が必要です。

【自動入札において手動による入札調整が反映されないカテゴリ】

  • 地域
  • 時間帯
  • オーディエンス
  • 通話
  • ユーザー属性

【運用ポイント】

  • デバイスにおいては目標コンバージョン単価を設定している場合、入札単価調整が反映される
  • 意図せず入札単価調整を設定していないか確認する

スマホに効果的に配信するポイント3選


スマホにリスティング広告を配信して効果を出すためのポイントを3つ解説します。

ポイント①:広告アセットをすべて活用する

広告アセットとは、商品やサービスについて広告(見出し・説明文・画像など)に追加で情報を表示できる機能のことです。

広告アセットを活用することで、広告の表示面積の拡大や追加の情報をユーザーに伝えることが可能となり、パフォーマンス向上が見込めるとされています。

無料で設定できるので、広告効果を上げるために必ず設定することをおすすめします。

【広告アセット一覧】

  • サイトリンクアセット
  • コールアウトアセット
  • 構造化スニペットアセット
  • 電話番号アセット
  • 住所アセット(店舗)
  • 価格アセット
  • プロモーションアセット
  • リードフォームアセット(BtoB)

できる限りすべての項目を設定することがGoogle広告の推奨になっていますが、スマホに効果的なアセットは下記3点です。

【スマホに効果的な広告アセット】

  • サイトリンク
  • 電話
  • 住所

サイトリンクアセットでは、サイト内の指定URLへのリンクを広告に追加でき、電話番号アセットではユーザーがタップによって直接電話をかけることができます。

電話番号アセットを使うと広告に電話番号が追加され、クリック率が4~5%伸びると見込まれます。

出典:広告をモバイル向けに最適化する – Google 広告 ヘルプ

住所アセットは、Googleマイビジネスと連携することでユーザーの位置情報を捉えて近い店舗が掲載されます。

ポイント②:サイトのモバイル最適化をする

サイトをスマホ向けに最適化することは、ページ全体の評価向上にも繋がります。

以下はGoogleが公式ページに掲載しているページエクスペリエンスの自己評価におけるチェックリストです。

ページエクスペリエンスの評価項目

(参照:ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について – Google検索セントラル

3つ目の項目がモバイルデバイス向けの最適化であることからも、スマホ向けにページを改善することの重要性が伺えます。

具体的な改善策は以下となります。

【ページのモバイル最適化方法】

  • 読み込み速度を早くして離脱を防ぐ
  • スマホ画面に合わせて、構成やメニューをシンプルにする
  • 電話は1タップでかけられるようにし、フォームの入力項目は最小限にする

スマホの表示に限らず、読み込み速度が遅いとユーザーの離脱に繋がってしまうため、Googleが提供している「PageSpeed Insights」という無料ツールを活用して、読み込みスピードを測ることをおすすめします。

ポイント③:商材によってデバイスの設定を使い分ける

スマホとPCの使用される時間帯が異なる点に関連して、商材やサービスによってデバイスの設定を使い分けると効果的です。

【おすすめのデバイス設定】

  • BtoBの場合:PC(+スマホ)に配信
  • BtoCの場合:スマホ+PCに配信

【運用事例】

下記はBtoB向け商材を扱う広告主様で、PCとスマホに配信した事例になります。

▼弊社運用事例
CV CPA 表示回数 セッション数 コスト
PC 14 32,897 22,710 1,337 460,522
スマホ 0 4,922 314 32,553
考察
  • 表示回数はPC:22,710回、スマホ:4,922回(461.4%)となり、BtoB向けについてはPCの表示回数が多い結果になった
  • スマホについてはコンバージョンの獲得がなかったため停止した

まとめ

本記事で解説した「スマホにリスティング広告を配信する方法・スマホの配信成果を上げる運用方法」についてまとめると以下のとおりです。

スマホに向けてリスティング広告を配信する際のポイントは以下のとおりです。

【スマホ向けリスティング広告のポイント】

  • 広告アセットはすべて設定し活用する
  • ウェブサイトのモバイル最適化をおこなう
  • 一日の広告予算の不足に注意する

BtoC向けの商材など、スマホからの集客に力を入れたい方は参考にしてください。

というわけで今回は以上になります。

最新情報をお届けしています。
記事のいいね&ぜひシェアをお願いします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
運用型広告をもっと知りたい方に、役立つ情報をお届けしています。

会社概要Company

運用型広告の専門家集団ユニアドの会社概要です。会社データや代表の想いについてご紹介しています。

採用情報Employment

募集職種や求める人物像を紹介しています。弊社の想いに共感し、一緒に働ける方を募集しています。