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【保存版】Google広告の成果を改善する方法10選

【保存版】Google広告の成果を改善する方法10選
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※このページは2025年1月14日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役
中釜 啓太

「Google広告の成果を上げたい」
「Google広告の設定を見直したい」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり13年になりますが、Google広告の改善方法を探している方が多かったので記事にしました。

本記事ではすぐに実践できて、早めに効果が出やすい改善施策について解説しています。

本記事のポイント
  • 本記事の改善施策を10点とも網羅する
  • 本記事を通じて体系的な広告運用のやり方を把握する

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

1. 目標を決める

ウェブという真っ暗の海の中で溺れないようにするには「どこを目指して泳ぐのか」を決める必要があります。

目標を決めるということは、それくらい重要です。

【ステップ①】

  • コンバージョン1件あたりのコスト(CPA)を算出
  • CPAが目標以上になれば利益減少、粗利を超えると赤字

目標を作成していない方には、まず以下のようにコンバージョン1件あたりの費用(CPA)を計算することをおすすめします。

【目標CPAの算出方法】

コンバージョン1件あたりの計算式の図

例:販売価格(30,000円)- 原価(5,000円)- 確保したい利益(10,000円)= 1コンバージョンに費やせる費用(15,000円)

目標CPA:15,000円という指標が決定しました。

CPAが15,000円以上になると利益が減少、25,000円を超えると赤字になります。

【ステップ②】

  • 目標コンバージョン数から1ヶ月の広告費を算出
  • 目標達成に向けてPDCAサイクルをスピーディーに繰り返して改善

目標CPA(15,000円)が決まれば、あとは1ヶ月でいくつ販売したいか決めれば1ヶ月間の広告費が決まります。

【広告費の算出方法】

広告費の計算式の図

例:目標コンバージョン単価(15,000円)× コンバージョン数(20件)= 広告費(300,000円)

目標どおり20個販売できれば利益が200,000円となります。

目標を設定すれば関係者全員に対して方向性を伝えやすくなるため、モチベーションも維持しやすくなります。

目標が決まったら、以下のサイクルを繰り返しながら改善をおこなっていきます。

【広告配信における改善サイクル】

広告配信における改善サイクルの図

デジタル広告という媒体性質上スピードこそ重要という考え方のもと、特に「DO」と「CHECK」のサイクルを重視します。

2. アカウント設計を最適化する

Google広告のアカウント設計を最適化することは、成果を出すための重要な施策のひとつです。

【改善ポイント】

  • キャンペーンをできる限りまとめる
  • 複数の広告グループをひとつにまとめる

下記は媒体推奨のアカウント構成に変更したことでコンバージョン数が増加した事例になります。

▼弊社運用事例
CV CPA 表示回数 セッション数 CVR
変更前 130 2,626 28,325 3,577 3.63%
変更後 213 2,410 32,332 3,982 5.35%
考察
  • 媒体推奨のアカウント構成に変更したことで、CV:130件→213件(177.6%)に増加した。
  • キャンペーンや広告グループを適切に集約したことで、学習機能が向上し、結果的に広告効果に貢献したと考えられる。

Google広告のAI機能を活用するためにも、データを蓄積して機械学習が進みやすいようにアカウントを設計するとよいです。

【キャンペーンを分けるポイント】

  • 検索/ディスプレイ/動画
  • 配信地域によって広告文の出しわけ
  • 指名キャンペーン/一般キャンペーン

【広告グループを分けるポイント】

  • 訴求/リンク先
  • 1広告グループにつき過去30日間で30CVのボリュームを確保

効果的なアカウント構成について詳しく知りたい方は下記をご参考ください。
» リスティング広告のアカウント構成とは?効果的な設計方法や注意点を解説

3. スマート自動入札を設定する

スマート自動入札とは、広告主様が目指す特定の目標(例:コンバージョン数の増加など)を設定すると、その目標に基づいて入札を自動で調整する仕組みのことです。

下記は「クリック数の最大化(①)」から「コンバージョン数の最大化(②)」に入札戦略を変更したことで広告効果が改善した事例になります。

▼弊社運用事例
CV CPA 表示回数 セッション数 CVR
35 5,905 34,322 1,010 3.47%
61 3,436 10,276 418 14.59%
考察
  • スマート自動入札に変更したことで、CV:35件→61件(174.3%)、CVR:3.47%→14.59%に上昇した。
  • 一方でコンバージョンしやすいユーザーに配信が絞られたため、表示回数やセッション数は大幅に減少した。

スマート自動入札には以下の4種類があります。

【参考:スマート自動入札の種類】

  • コンバージョン数の最大化
  • 目標コンバージョン単価(CPA)
  • 目標広告費用対効果
  • コンバージョン値の最大化

現在クリック数の最大化や手動入札を設定している場合は変更をおすすめします。

4. インプレッションシェア損失率(予算)をなくす

インプレッションシェア損失率(予算)とは、予算不足が原因で広告が表示されなかった回数の割合のことを指します。

インプレッションシェ損失率(予算)の図

キャンペーンの日額予算が足りていないと、広告が表示されないタイミングが発生してしまい機会損失に繋がります。

【改善ポイント】

  • インプレッションシェア損失率(予算)が0%になるように予算を調整する
  • 場合によっては増額も検討する
  • 無駄がないか見直す

下記はインプレッションシェア損失率(予算)が0%になるように運用したことで費用対効果が改善した事例になります。

▼弊社運用事例
IS損失率 CV CPA 表示回数 セッション数 コスト
1ヶ月目 20.87% 7 44,685 32,516 699 312,797
2ヶ月目 10.07% 12 31,561 38,556 791 378,730
3ヶ月目 0.00% 22 27,207 47,206 1,313 603,139
考察
  • インプレッションシェア損失率(予算)を0%にしたことで、CPA:44,685円→27,207円(164.2%)に改善した。
  • 結果的に学習機能が向上し、広告効果の改善に貢献したと考えられる。

【補足:予算増額が難しい場合の改善方法】

  • キーワードを絞る
  • 除外キーワードを追加する
  • 時間帯を絞る
  • 属性を絞る
  • 配信地域を絞る
  • 配信デバイスを絞る
  • 目標コンバージョン単価を調整する

5. キーワードを精査する


釣りに例えると、以前は糸(キーワード)を多く垂らすほど魚がかかる可能性が高まるので、掛け合わせや誤字を含むあらゆる検索の可能性を網羅していましたが、現在では大きな網(インテントマッチ)を使用して釣りをするイメージです。

この大きな網にはメリットとデメリットがありますが、特に重要なのは「網をどこに設置するか」です。

設置場所によっては、魚ではなく長靴や空き缶など、不要なものばかり釣れてしまうこともあるので、キーワードを精査することで、効果的な運用が求められます。

【改善ポイント】

  • 成約に近い検索キーワードを登録しているか見直す
  • キーワードごとの検索語句を確認して、効果に応じてキーワードを停止する

6. 除外キーワードを設定する

除外キーワードとは、特定の検索語句に対して広告を表示させないようにする機能のことです。

除外キーワードとはのイメージ図

下記は除外キーワードを定期的に追加することで費用対効果が改善したBtoC向け広告主様の事例になります。

▼弊社運用事例
除外KW
追加数
CV CPA CVR コスト
1ヶ月目 61個 921 1,626 7.50% 1,498,021
2ヶ月目 111個 1,596 1,504 7.12% 2,400,398
3ヶ月目 80個 1,490 1,335 6.98% 1,988,543
4ヶ月目 124個 1,644 1,244 8.48% 2,044,666
5ヶ月目 101個 2,317 1,085 10.02% 2,514,482
考察
  • 除外キーワードを定期的に追加したことで、CPA:1,626円→1,085円(149.8%)に改善した。
  • 検索語句の精度は高くないので、目視でチェックして除外キーワードを設定する必要がある。

除外キーワードは積み重ねが重要で、検索キーワード数より除外キーワード数が上回ることを目標に運用するとよいです。

除外キーワードについては以下の記事で詳しく解説しています。
» 除外キーワードとは?マッチタイプや設定方法について詳しく解説

7. キーワード・広告・ランディングページの繋がりを大切にする

ユーザーの検索意図を理解し、広告文とランディングページでユーザーにとって有益な情報を提供することが重要です。

ユーザーがページに到達するまでの流れの図

下記はキーワード・広告・ランディングページの繋がりを見直したことで広告効果が改善した事例になります。

▼弊社運用事例
CV CPA 表示回数 セッション数 コスト
変更前 58 15,150 23,681 1,295 878,259
変更後 77 12,256 24,793 1,868 943,728
考察
  • CV:58件→77件(132.7%)、CPA:15,150円→12,256円(123.6%)に改善した。
  • ユーザーの検索意図を理解した上で、ユーザーのニーズを満たすコンテンツが重要である。

ポイントは2点です。

【ポイント①:キーワードと広告の繋がり】

  • 間違い例:自分が思いついたキーワードを広告文に入れる
  • 正しい例:ユーザーが実際に検索したキーワードを広告文に入れる

【ポイント②:広告とランディングページの繋がり】

  • 間違い例:ユーザーの検索意図と広告文およびLPが一致していない
  • 正しい例:ユーザーの検索意図と広告文およびLPが一致している

※LP=ランディングページのこと。

8. ランディングページを見直す

広告の配信設定を見直したにも関わらず効果が出ない場合は、ランディングページに問題がある可能性があります。

効果的なランディングページのチェックリストは以下のとおりです。

効果的なランディングページのポイント

下記は既存のランディングページを見直すことでコンバージョン率(CVR)が改善したクリニック様の事例になります。

▼弊社運用事例
CV CVR
変更前 28.55 6.18%
変更後 35.01 7.56%
考察
  • ランディングページのデザインやコンテンツ内容や改修をおこなったことで、CVR:6.18%→7.56%に上昇した。
  • 広告管理画面上の施策に陥りがちになるが、ランディングページも定期的に見直す必要がある。

【補足:コンバージョンのハードルを下げるのもあり】

  • 結婚式場:見学予約→無料試食フェア
  • BtoB:問い合わせ→資料請求
  • 求人:採用面接→カジュアル面談

9. コンバージョン計測環境を構築する

Google広告はコンバージョントラッキングをもとに最適化されるため、コンバージョンを正しく計測する必要があります。

【改善ポイント】

  • トラッキングコードを正しく設置する
  • コンバージョンのカウント方法を適切に設定する
  • コンバージョンポイントを最適化する

ポイントは3点です。

【ポイント①:トラッキングコードを正しく設置する】

  • GTMタグをウェブサイトに設置
  • Google広告管理画面→コンバージョントラッキングの設定
  • GTM管理画面→タグとトリガーの設定

上記3点とも正しい状態でコンバージョンが計測できます。

【ポイント②:コンバージョンのカウント方法を適切に設定する】

  • 問い合わせ/資料請求/電話ボタンのタップ→初回のみ
  • ECサイトなど商品購入→全件

【ポイント③:コンバージョンポイントを最適化する】

  • コンバージョンポイントの抜け漏れをなくす(例:電話/WEB/LINEなど)
  • コンバージョン数が極端に少ない場合(月に数件程度など)はマイクロコンバージョンを設定する

コンバージョンを正しく計測できていない場合、広告配信精度を高めることができないため、大きく損をしてしまっている可能性があります。

10. アセットの「低」を改善する

パフォーマンスが「低」になっているアセットを改善することで最適化します。

▼アセットの評価一覧
パフォーマンス 概要 修正可否
最良 特に評価が高い状態 修正不要
良好 掲載結果が良好な状態 修正不要
学習中 評価に必要な情報を収集している状態 修正不要
保留 掲載結果の情報がまだ何もない状態 修正不要
-(未評価) トラフィック量が不十分な状態 修正不要
特に評価が低い状態 要修正

参照:レスポンシブ検索広告の広告単位のアセットレポートについて – Google広告ヘルプ

「最良」や「良好」のアセットはそのまま使用し、「低」のアセットは上書き修正することで最適化を図ります。

【改善ポイント】

  • 「最良」または「良好」評価となっているアセットを参考にする
  • よく検索される語句を広告文やランディングページに追加する
  • 競合他社の文言を参考にする

ユーザーにとって有益と判断されたアセットほど多く表示されることから、表示回数も広告の評価を判断する際の目安となります。

まとめ

本記事で解説した「Google広告の改善方法」は以下のとおりです。

Google広告を配信すること自体は難しくありませんが、限られた予算内で効果を上げるのは決して容易ではありません。

改善施策が分からずお悩みの方は、本記事で解説した10点を踏まえて設定を見直してみてください。

さらに論理的に改善したい方は「ロジックツリーを活用してリスティング広告を改善する【図解あり】」がおすすめなので、こちらもあわせてご確認ください。

というわけで今回は以上となります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
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