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インテントマッチ(部分一致)とは?仕組みや活用ポイントについて解説

インテントマッチ(部分一致)とは?仕組みや活用ポイントについて解説
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※このページは2025年6月17日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役
中釜 啓太

「インテントマッチとは」
「インテントマッチと部分一致の違いはあるのか」
「インテントマッチと完全一致やフレーズ一致との違いが知りたい」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり13年になりますが、インテントマッチ(部分一致)についての情報を探している方が多かったので記事にしました。

結論から書くと、インテントマッチとは、設定したキーワードと完全に一致しなくても、意味が近い検索語句にも広告を表示してくれるマッチタイプのことです。

下記のとおりインテントマッチは他のマッチタイプより「広告の出稿範囲が広い」という特徴があります。

インテントマッチの広告出稿範囲の図

2024年7月に「部分一致」から「インテントマッチ」という名称に変更されましたが、機能面での大きな違いはありません

本記事では、インテントマッチの概要や他のマッチタイプとの違い、スマート自動入札を併用するメリット、活用ポイントについて分かりやすく解説しています。

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

インテントマッチ(旧:部分一致)とは

インテントマッチとは、設定したキーワードに完全に一致していなくても、関連性があると判断された検索語句にも広告を表示できるマッチタイプのことです。

インテントマッチとはのイメージ図

例えば「一人旅 温泉」とインテントマッチでキーワードを登録した場合でも、「大宮から電車で行ける温泉」「リフレッシュ旅行 おすすめ」など、言い回しが異なっていて意味が近ければ広告が表示されます。

マッチタイプの管理画面上の設定キーワードイメージ図

インテントマッチは、もともと「部分一致」と呼ばれていましたが、2024年7月に名前が変更されました。

AIの進化で以前よりも精度が格段に上がったため、「部分一致」という名前では伝わりにくくなったという背景があります。

理由はAIの進化によってユーザーの検索意図(インテント)を読み取って広告を出せるようになったからです。

インテントマッチの特徴は下記の3点です。

  1. Google広告が推奨するマッチタイプ
  2. 配信範囲が最も広く、より多くの検索語句に対応できる
  3. スマート自動入札との相性が良く、広告効果を出しやすい

インテントマッチと他のマッチタイプの比較

Google広告では、ユーザーが検索する語句やフレーズ(検索語句)に対して、どのような条件で広告を表示するかを設定する「マッチタイプ」という考え方があります。

マッチタイプのイメージ図

補足としてマッチタイプには以下の3種類があります。

▼マッチタイプの種類と比較
No マッチタイプ 詳細
1 インテントマッチ 設定したキーワードが含まれていない検索でも、意味が関連していれば広告が表示される
例:キーワードが「一人旅 温泉」の場合、「デトックス 温泉」などの検索にも反応する
2 フレーズ一致 軸となるキーワードそのものを含んでいる場合、広告は掲載される
例:キーワードが「一人旅 温泉」の場合、「ひとり旅 温泉 おすすめ」などの検索にも反応する
3 完全一致 設定したキーワードと完全に同じ意味または同じ検索意図の場合のみ、広告が掲載される
例:キーワードが「一人旅 温泉」の場合、「ひとり旅 温泉」や「温泉 一人旅」などの検索にも反応する(※文字列の一致ではなく意図の一致)

上記3種類の中で、インテントマッチは最も広告の配信範囲が広く、多くのユーザーにリーチしやすいため、Google広告でも推奨されている設定です。

その理由としては、現在の広告運用ではAIによる最適化が主流となっており、インテントマッチはAIと最も相性が良く、配信を続けることでAIが「成果につながりやすい検索語句」を自動で学習していく仕組みになっているからです。

最初からマッチタイプを細かく分けるよりも、まずはインテントマッチで配信を始め、データを集めながら調整していくのが、現在の一般的な運用スタイルです。

補足:以前は1語キーワードの場合は「完全一致」、2語以上の場合は「フレーズ一致」のように、語数に応じてマッチタイプの使い分けをおこなっていましたが、現在ではキーワードの語数に関わらず「インテントマッチ」が推奨されています。

スマート自動入札を併用するメリット

インテントマッチは「自社の商品やサービスに興味を持ってくれそうなユーザー」にこれまで以上に幅広く広告を届けられるようになります。

しかしながら、どのようなユーザーに対しても、同じ金額で広告を出すのが良いとは限りません。

例えば「今すぐ買いそうなユーザー」と「なんとなく調べているだけのユーザー」では、入札価格を変更したほうが効率よく成果につながりますよね。

そこでGoogleが推奨しているのが「スマート自動入札」という仕組みです。

スマート自動入札とは、AIがコンバージョン(申込や購入など)につながりやすいユーザーを見つけ、ユーザーごとに最適な入札金額を自動調整してくれる仕組みのことです。

【参考:スマート自動入札の種類】

  • コンバージョン数の最大化
  • 目標コンバージョン単価(CPA)
  • 目標広告費用対効果
  • コンバージョン値の最大化

具体的には、以下のような情報をもとに入札価格を変更しています。

  • ユーザーの端末(スマホ・PCなど)
  • 地域や時間帯
  • スマート自動入札独自の判断材料(シグナル)

上記の情報をもとに、広告を出すべき相手と金額を賢く判断してくれるため、特にインテントマッチのように幅広いユーザーに広告を見せる仕組みと組み合わせると相性が良いと言えます。

インテントマッチとスマート自動入札を併用すれば、無駄な広告費を削減しながら、効果的に成果を出すことができます。

インテントマッチを有効活用するポイント

インテントマッチを効果的に活用するポイントについて2点解説します。

ポイント①:検索語句レポートを活用する

リスティング広告では、あらかじめ「検索キーワード」を登録しますが、検索キーワードを登録しただけではユーザーが実際にどのような語句やフレーズを検索して広告が表示されたのかまでは分かりません。

そこで活用したいのが「検索語句レポート」です。

検索語句レポートを使用すれば、広告が表示された具体的な検索語句(実際にユーザーが検索した語句やフレーズ)を確認することができます。

検索語句の確認手順は以下のとおりです。

【検索語句を確認する手順(Google広告の場合)】

  1. 左メニュー[キャンペーン]>[キャンペーン]タブ >[キャンペーン]を選択する
  2. 左メニュー[分析情報とレポート]タブ >[検索語句]を選択する
  3. 該当の期間を選択する
  4. [ダウンロード]>[Excel.csv]を選択する

【補足:検索キーワードと検索語句の意味の違い】

  • 検索キーワード:管理画面に登録したキーワードのこと
  • 検索語句(検索クエリ):ユーザーが実際に検索した語句やフレーズのこと

広告運用では「検索語句」をもとに改善をおこなうのがポイントです。

ポイント②:除外キーワードを設定する

インテントマッチは配信範囲が広いため、関連性の低い検索語句にも広告が表示され、無駄クリックが発生しやすい傾向があります。

無関係ユーザーの流入を減少させるためには、検索語句レポートを定期的に確認して「この語句からのアクセスは不要」と感じた語句を除外キーワードに設定します。

除外キーワードとはのイメージ図

除外キーワードとは、ユーザーが特定のキーワードを検索した際に広告を表示させない設定のことです。

主に無関係ワード・競合他社ワード・ネガティブワードを除外することで、インテントマッチキーワードを効果的に運用できます。

【例】新宿にあるフィットネスジムにおいて、新宿以外を除外する場合
検索キーワード:フィットネスジム 新宿
除外キーワード:渋谷
広告が表示されない語句例:フィットネスジム 渋谷渋谷 スポーツジム

インテントマッチは配信範囲が広く、AIが柔軟に広告を表示してくれるというメリットがありますが、定期的に検索語句を見直して除外設定する手間がかかるというデメリットもあります。

放置しておくと、意図しないユーザーに広告が表示され、クリック単価や費用対効果が悪化する原因になります。

除外キーワードについては以下の記事で詳細を解説しています。
» 除外キーワードとは?マッチタイプや設定方法について詳しく解説

まとめ

本記事で解説した「インテントマッチ」は以下のとおりです。

本記事をまとめると下記のとおりです。

本記事のまとめ
  • インテントマッチとは設定したキーワードに関連する幅広い検索語句に対して広告が表示されるマッチタイプのこと
  • 機械学習と相性が良いため媒体が推奨するマッチタイプで、3種類あるマッチタイプの中で最も出稿範囲が広い、
  • スマート自動入札との併用や除外キーワードによる配信の絞り込みをおこないながら活用する

インテントマッチは機械学習との相性が良く媒体の推奨マッチタイプですが、配信後はこまめに効果を確認し必要に応じて配信を絞りながら運用するのがポイントです。

本記事を参考に検索広告の改善にご活用ください。

というわけで今回は以上となります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
運用型広告をもっと知りたい方に、役立つ情報をお届けしています。

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