
1. フレーズ一致がどのように変更になるのか
2. 絞り込み部分一致がどのように変更になるのか
3. 現在絞り込み部分一致を設定している場合はどうすればよいか
4. マッチタイプは今後どのように設定すればよいか
について「【超重要】Google広告のマッチタイプが変わります」という動画で解説しているので、あわせてご確認ください。
「Google広告のマッチタイプに関する情報を探している」
「部分一致やフレーズ一致の違いを知りたい」
「フレーズ一致や完全一致の記号を調べている」
この記事はそのような方向けに書いています。
こんにちは、社長兼マーケター兼ユーチューバーの中釜(@keitanakagama)です。
リスティング広告に携わり10年になりますが、マッチタイプについての情報を探している方がかなり多かったので記事にしました。

結論から書くと、マッチタイプの種類と出稿範囲、記号については以下のとおりです。
- マッチタイプの種類
-
- 完全一致
- フレーズ一致
- 絞り込み部分一致
- 部分一致
【追記】マッチタイプにおいてこれまでのアップデートよりも比較的大きめの変更がありました。最新情報が追加され次第、更新するのでブックマークかお気に入りの登録をおすすめします。
重要①:2021年2月8日更新
- 2021年2月より「フレーズ一致の動作」に「絞り込み部分一致の動作」が組み込まれる
- 2021年7月より絞り込み部分一致キーワードの新規作成ができなくなる
(参照:フレーズ一致と絞り込み部分一致の変更について – Google 広告 ヘルプ)
重要②:今後のマッチタイプの運用について
→今後既存の絞り込み部分一致をフレーズ一致に一括変更するツールが展開される予定(どのタイミングで展開されるか不明)
ピンポイントで知りたい方のために目次を記載していますので、見たい項目をクリックすると便利です。
【目次】
それでは解説していきます。
マッチタイプとは
マッチタイプとは、検索キーワードに対して広告掲載の範囲を決定するための設定のことです。
マッチタイプの種類は、完全一致・フレーズ一致・絞り込み部分一致・部分一致の全部で4種類あります。
※リスティング広告は登録したキーワードと実際の検索語句は異なるので、以下の言葉の意味の違いについて先に解説しておきます。
検索キーワードと検索語句の意味の違い
- 検索キーワード:管理画面に登録したキーワードのこと
- 検索語句(検索クエリ):ユーザーが実際に検索したキーワードのこと
マッチタイプの種類
これから全部で4種類あるマッチタイプをひとつずつ解説していきます。
マッチタイプ①:完全一致
設定キーワード:[東京 結婚式場]
マッチする検索語句の例:東京 結婚式場結婚式場 東京
記号:[キーワード]
完全一致の特徴
- 設定したキーワードと完全に一致した場合、広告が掲載される
- 東京 結婚式場結婚式場 東京などの語順の入れ違いがあっても、広告は掲載される
- 引越し引っ越しなどのキーワードの揺れがあっても、広告は掲載される
基本的には完全に一致したキーワードに対して広告を表示させることができるため、こちらが狙ったユーザーにアプローチすることができます。
一方でキーワードに反応する範囲が狭いため、基本的にはあらかじめ設定したキーワード以外では広告を配信できません。
完全一致は、語順の入れ違いにも広告が表示されるようアップデートされています(=キーワードの類似パターン)。
マッチタイプ②:フレーズ一致
設定キーワード:“東京 結婚式場”
マッチする検索語句の例:東京 結婚式場 人気安い 東京 結婚式場
記号:”キーワード”
フレーズ一致の特徴
- 設定したキーワードと
同じ語順の場合、広告は掲載される
※語順が同じでなくても広告は掲載されるようになります。 - 完全一致では語順が異なる場合でも広告は掲載されるが、
フレーズ一致の場合は掲載されない(※例外的に掲載される可能性あり)
※語順が同じでなくても広告は掲載されるようになります。
掲載される条件は語順のみとなるので、キーワードの前後に設定していない語句が入っても、広告は表示されます。
※掲載条件は「語順」ではなく「軸となるキーワードを含んでいるか」になります。
フレーズ一致の注意点
- [東京 結婚式場](完全一致)→「東京 結婚式場」「結婚式場 東京」のどちらも表示される
“東京 結婚式場”(フレーズ一致)→「東京 結婚式場」は表示されるが、「結婚式場 東京」は表示されない
▼あわせて読みたい
フレーズ一致とは?他のマッチタイプとの違いについて解説
マッチタイプ③:絞り込み部分一致
設定キーワード:+東京 +結婚式場
マッチする検索語句の例:東京 おすすめ 結婚式場東京 結婚式 和風
記号:+キーワード
絞り込み部分一致の特徴
- キーワードの語順に関わらず、登録したキーワードが検索語句に含まれる場合、広告は掲載される
- 部分一致のようにキーワードが拡張されて意図しない関連語で広告が掲載されるリスクが少ない
絞り込み部分一致を設定する場合は、キーワードの前に半角の「+(プラス)」の記号をつけることで設定できます。
部分一致よりも絞り込みつつ、フレーズ一致よりは幅広いユーザーに配信したい場合に有効的です。
絞り込み部分一致の注意点
- +東京 +結婚式場→「東京」も「結婚式場」も絞り込み部分一致
- 記号は半角プラスにする→+東京 +結婚式場のように全角プラスだと、絞り込み部分一致の記号ではなく文字としてみなされる
+東京 結婚式場→「東京」は絞り込み部分一致扱いで拡張されないが、「結婚式場」は部分一致扱いで拡張される
※「+」が付いていなくても、絞り込み部分一致扱いになる
重要③:2021年2月8日更新
絞り込み部分一致を、キーワード内の一部の単語にのみ適用することはできなくなります。
出典:フレーズ一致と絞り込み部分一致の変更について – Google 広告 ヘルプ
▼あわせて読みたい
絞り込み部分一致とは?初心者にも分かりやすく基礎から解説
マッチタイプ④:部分一致
設定キーワード:東京 結婚式場
マッチする検索語句の例:表参道 結婚式東京 ウェディング 人気
記号:キーワード(なし)
部分一致の特徴
- デフォルトで設定される
- 想定外の検索語句にも広告が掲載される
キーワードに反応する範囲が非常に広いので、取り込みたい層と関係のないユーザーにも誘導してしまいます。
部分一致の注意点
→知らず知らずのうちにすべてのキーワードが部分一致になってしまっているので注意(初心者の方は盲点になりやすい)。
リスティング広告の成果が悪い方は「絞り込み部分一致」もしくは「フレーズ一致」への変更を検討する必要があります。
▼あわせて読みたい
部分一致とは?絞り込み部分一致との違いや効果的な使い方を解説
マッチタイプの記号
Google広告のマッチタイプの記号を調べている人が多かったので追記します。
- 完全一致:[キーワード]
- フレーズ一致:”キーワード”
- 絞り込み部分一致:+キーワード
- 部分一致:キーワード(記号はつけない)
マッチタイプと広告掲載の関連性
例えば女性用 手袋というキーワードをそれぞれのマッチタイプで設定した場合、広告の表示可否については以下のようになります。
○:広告掲載あり
△:広告掲載の可能性あり(キーワードの類似パターン)
×:広告掲載なし
完全一致 | フレーズ一致 | 絞り込み 部分一致 |
部分一致 | |
---|---|---|---|---|
[女性用 手袋] | “女性用 手袋” | +女性用 +手袋 | 女性用 手袋 | |
女性用 手袋 | ○ | ○ | ○ | ○ |
手袋 女性用 | △ | △ | ○ | ○ |
女性用 手袋 赤 | × | ○ | ○ | ○ |
レディース 手袋 | △ | △ | △ | ○ |
補足:キーワードの類似パターンについて
ターゲットとするキーワードと完全に一致しないものの類似しているキーワードを一致させ、検索方法の微差にとらわれずに、広告主様のビジネスを探しているユーザーを捕捉できます。表現の細かい違いを網羅するために多数のキーワードを登録する必要はありません。
出典:キーワードの類似パターン – Google 広告 ヘルプ

効果的なマッチタイプの設定例
効果的なマッチタイプの設定例について3点解説します。
1. 部分一致はキーワードを調査するのに有効
部分一致は比較的予算を多く使ってしまうマッチタイプですが、一方で予測していなかった検索クエリを発見できるメリットがあります。
例えば、自動車 安いというキーワードを部分一致で設定した場合、初期設定の段階では想定していなかったカーシェアリングといったキーワードで検索したユーザーに対して広告を表示できます。
部分一致はユーザーの新たなニーズを発掘できるといえます。
2. 完全一致は1語キーワードのときに使う
1語キーワード(主に検索ボリュームが多いビッグキーワード)は完全一致で設定すると効果的です。
1語キーワードは部分一致で設定してしまうと、拡張する範囲が大きく、意図しない検索クエリに反応しすぎてしまう可能性があるため、必ず完全一致で設定することをおすすめしています。
マッチタイプの設定例
- 結婚式場:1語キーワード→完全一致
- 結婚式場 東京:2語キーワード→
絞り込み部分一致フレーズ一致 - 結婚式場 東京 おすすめ:3語キーワード→
絞り込み部分一致フレーズ一致
3. 絞り込み部分一致・フレーズ一致は効率的

と思っている方には絞り込み部分一致やフレーズ一致は最適なマッチタイプです。
なぜならば、予算を大きく消化してしまう恐れが少ないためです。
効率的に運用しつつ、複合キーワードの可能性を探るという点で、絞り込み部分一致やフレーズ一致は有効です。
※フレーズ一致と絞り込み部分一致の動作が同じになるので、同じ語順でなくても広告は掲載されるようになります。
2021年2月以降で新規作成するキーワードは「絞り込み部分一致」ではなく「フレーズ一致」にしてください。
まとめ:マッチタイプを正しく使い分ける
本記事で解説した「Google広告のマッチタイプ」は以下のとおりです。
【まとめ】
マッチタイプの設定次第でパフォーマンスを改善できるので、正しく使い分けることが重要です。
どのマッチタイプを使えばよいのかについては、ある程度正解はあるものの、やはり自分で試しながら改善していくものです。
私がリスティング広告に10年間携わり、見つけた正解は以下のとおりです。
- マッチタイプの考え方
-
- 完全一致は1語キーワードのときに使う。
絞り込み部分一致やフレーズ一致は初心者の方におすすめ。- 部分一致は運用が少し難しいので、初心者の方はなるべく使わない。
というわけで今回は以上となります。
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