マッチタイプって少し複雑ですよね?

私はリスティング広告運用歴9年で、現在は株式会社ユニアドというリスティング広告の運用代行を専業にしている会社を経営しています。運用歴が長いので専門的な広告運用ノウハウと、経営者の皆様とお仕事をさせていただくことも多いので経営者目線でウェブを数字で捉えていくのが得意です。

マッチタイプとは検索キーワードに対して広告掲載の範囲を決定するための設定です。全部で4種類あるマッチタイプはそれぞれ役割が違うので運用をするにあたってしっかり覚える必要があります。

中釜
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今回はマッチタイプを解説します

予算内で広告のパフォーマンスを最大化するためにはマッチタイプを正しく使い分けることが重要なのでぜひ参考にしてみてください。

マッチタイプの種類

※Google AdWordsは2018年7月24日からGoogle広告に名称変更されました。

なぜマッチタイプを知らないと損をするのか

なぜマッチタイプの設定が重要になってくるのでしょうか。例えば、マッチタイプを指定せずにキーワードを設定すると、部分一致に設定される仕様になっています。

部分一致は広告表示機会を高める一方で、意図しない検索クエリからの無駄クリックが発生する可能性があるマッチタイプです。ただしすべて完全一致で設定してしまうとリーチが極端に狭くなり、新たな検索クエリの発見がおこなえなくなります。

マッチタイプの使い分け次第で、予算を効率的に使うことができるかどうかが大きく左右されるため、マッチタイプについて正確に理解することが重要となります。まずはマッチタイプの特徴を把握し、キーワード設定に活用できるようにしましょう。

マッチタイプの種類

マッチタイプの種類は完全一致部分一致絞り込み部分一致フレーズ一致の全部で4種類あります。キーワードに応じてマッチタイプを使い分けることが重要です。

それでは見ていきましょう。

マッチタイプ①:完全一致

キーワードとの関連性:★★★★★
リーチの広さ:★☆☆☆☆

  • 設定したキーワードと完全に一致した場合のみ広告が掲載される
  • 語順の入れ違い(テレコ)の場合、広告は掲載されない(Google広告では表示される場合あり)

完全に一致した場合のキーワードのみ広告が表示されるため、こちらが狙ったユーザーにアプローチすることができます。一方でリーチが極端に狭いため、あらかじめ設定したキーワード以外で検索行動を行なったターゲットにはリーチすることができません。

完全一致が効果的な場合
  • 1語キーワード
  • 指名キーワード
  • 検索数が多いキーワード

マッチタイプ②:部分一致

キーワードとの関連性:★☆☆☆☆
リーチの広さ:★★★★★

  • デフォルトで設定される
  • 誤字、送り仮名の違い、関連性があるクエリでも広告が掲載される

部分一致はデフォルトで設定されるマッチタイプで、語順が違っても、語句に誤字、送り仮名の違いがあっても、関連性があるとGoogleのアルゴリズムが判断すれば広告が表示されます。そのため、リーチが非常に幅広く、検索ユーザーに対して網羅的にアプローチすることができます。

しかし、すべてのキーワードをデフォルトである部分一致のまま入札してしまうと、取り込みたい層と関係ないユーザーを誘導してしまうことになります。その結果、費用対効果が悪化し、限られた予算の中で期待した成果を得られなくなってしまいます。

これを防ぐためにも、完全一致や以降で解説する絞り込み部分一致、フレーズ一致も活用して、無駄な予算の削減を図ります。

部分一致が効果的な場合
  • 2語以上のキーワード
  • 新たなキーワードを調査したいとき

マッチタイプ③:絞り込み部分一致

キーワードとの関連性:★★★☆☆
リーチの広さ:★★★☆☆

  • 語順の入れ違い(テレコ)の場合、広告は掲載される

絞り込み部分一致は語順の入れ違いがあったり、設定していないキーワードを検索されても、広告が表示されるマッチタイプです。ただし、部分一致と異なり、少しでも関連性がありそうな語句があれば広告を表示するといった仕様ではありません。

リーチの広さは完全一致と部分一致のほぼ中間くらいです。

絞り込み部分一致が効果的な場合
  • フレーズ一致以上、部分一致未満の拡張性が必要なキーワード
  • 部分一致を設定するときと比較して、検索クエリを予想しやすいとき

マッチタイプ④:フレーズ一致

キーワードとの関連性:★★★★☆
リーチの広さ:★★☆☆☆

  • 設定したキーワードと同じ語順の場合、広告は掲載される

フレーズ一致は設定キーワードと同じ語順の検索クエリにのみ広告を表示します。キーワードの前後に設定していない語句が入っても、広告は表示されます。

リーチの広さは語順の一致が広告表示の条件となっているため、絞り込み部分一致と比較するとややリーチが狭くなります。

フレーズ一致が効果的な場合
  • エリア掛け合わせキーワード
  • 部分一致で設定すると、予算がかかりすぎるキーワード

参考:マッチタイプと広告掲載の関連性

例えば『女性用 手袋』というキーワードをそれぞれのマッチタイプで設定したとします。その場合、マッチタイプごとの広告表示の可否については下記のようになります。

○:広告掲載の可能性あり
×:広告掲載なし

▼マッチタイプと広告掲載の関連性
検索クエリ 完全一致 部分一致 絞り込み部分一致 フレーズ一致
女性用 手袋
手袋 女性用 × ×
女性用 手袋 おすすめ ×
レディース 手袋 × × ×

効果的なマッチタイプの設定例

ここからは4種類のマッチタイプをどのように使い分ければよいのか解説していきます。

部分一致:広くキーワード調査

部分一致は比較的予算を多く使ってしまうマッチタイプですが、一方で予測していなかった検索クエリを発見できるメリットもあります。

新規キーワード(これまで検索されたことのない語句)は日々増え続けているため、私たちの予測しない検索クエリからサイトを訪れるユーザーも増え続けます。そのようなユーザーの取りこぼしを防ぎたいとき、部分一致は有効といえます。

繰り返しになりますが、部分一致は設定したキーワードに関連する検索クエリに広告を表示されます。例えば『自動車 安い』というキーワードを部分一致で設定した場合、初期設定の段階では想定していなかった『カーシェアリング』といったキーワードで検索したユーザーに広告が表示される可能性があります。

カーシェアリングを探しているユーザーが『自動車 安い』というキーワードとどれくらい関連性があるか、クリック率やコンバージョン率などの指標からデータを分析し、ビジネスの可能性を拡大することができます。

まずは部分一致で広くキーワードの調査をすることをおすすめします。

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部分一致で新たなコンバージョンキーワードを探ることも大切です

完全一致:指名キーワードや1語キーワード

指名キーワード(主にブランドや自社名などのキーワード)や1語キーワード(主にビッグキーワード)は完全一致で設定しましょう。

指名キーワードは自然検索で上位表示されることが多いですが指名キーワードを購入することでブランディング効果や競合他社の1位掲載防止などのメリットがあります。

1語キーワードは部分一致で設定してしまうと、拡張する範囲が大きく、意図しない検索クエリに反応しすぎてしまう可能性があります。そのため、1語キーワードは必ず完全一致で設定することをおすすめします。

絞り込み部分一致・フレーズ一致:複合キーワードの可能性を探る

絞り込み部分一致とフレーズ一致は部分一致ほどのリーチの広さはありません。

例えば『+自動車 +中古』というキーワードを絞り込み部分一致で設定したとします。この場合『自動車 中古 格安』という複合キーワードで検索したユーザーにも広告が表示されるので、コンバージョンに至った場合、価格訴求が効果的であるとわかります。

ここから、新たに価格的訴求をしたキーワードや広告文を設定することで、アカウント最適化につなげることができます。

効率的に運用しつつ、複合キーワードの可能性を探るという点で、絞り込み部分一致とフレーズ一致は有効であるといえます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。マッチタイプにより、キーワードとの関連性とリーチの広さが異なることを解説してきました。検索クエリごとのパフォーマンスを確認し、除外キーワードの設定とあわせて対策する必要があるといえます。

基本的には予算に応じて、マッチタイプを使い分けることになるかと思います。予算が多い場合は部分一致を多用することで、できるだけコンバージョンが見込めるユーザーの取りこぼしを防ぎます。少額の場合はなるべく完全一致キーワードを多く設定することで、狙ったユーザーにピンポイントでアプローチします。

キーワードのマッチタイプを正しく理解してアカウント運用の最適化を図りましょう。