【2023年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド

【2023年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド
※このページは2023年7月14日に更新されました。

「Google広告のマッチタイプに関する情報を探している」
「部分一致やフレーズ一致の違いを知りたい」
「フレーズ一致や完全一致の記号を調べている」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケター兼ユーチューバーの中釜(@keitanakagama)です。
リスティング広告に携わり12年になりますが、マッチタイプについての情報を探している方が多かったので記事にしました。

中釜 啓太
中釜 啓太
今回はGoogle広告のマッチタイプについて解説しています

結論から書くと、マッチタイプの種類と出稿範囲、記号については以下のとおりです。

マッチタイプの出稿範囲のイメージ

マッチタイプの種類
  • 部分一致
  • フレーズ一致
  • 完全一致

現在は部分一致の設定が推奨されており、どのマッチタイプを使用するかなどの細かな設定分けは不要になっています。マッチタイプにおいてこれまでのアップデートよりも比較的大きめの変更がありました。この記事では以前までのマッチタイプと現状のマッチタイプの違いを含めて解説します。

ピンポイントで知りたい方のために目次を記載していますので、見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

ユニアドチャンネルユニアドチャンネル

マッチタイプとは

マッチタイプとは、検索キーワードに対して広告掲載の範囲を決定するための設定のことです。

マッチタイプの種類は、以前は完全一致フレーズ一致絞り込み部分一致部分一致の全部で4種類でした。現在は完全一致フレーズ一致部分一致の全部で3種類に変更になっています。

※リスティング広告は登録したキーワードと実際の検索語句は異なるので、以下の言葉の意味の違いについて先に解説しておきます。

検索キーワードと検索語句の意味の違い

  • 検索キーワード:管理画面に登録したキーワードのこと
  • 検索語句(検索クエリ):ユーザーが実際に検索したキーワードのこと

マッチタイプの種類

これから3種類のマッチタイプをひとつずつ変更前・変更後の仕様とともに解説していきます。

マッチタイプ①:部分一致

部分一致の広告出稿範囲

設定キーワード:東京 結婚式場
マッチする検索語句の例:表参道 結婚式東京 ウェディング 人気
記号:キーワード(なし)

部分一致の特徴

  • Google推奨のマッチタイプ
  • 一番広い掲載範囲でフレーズ一致と完全一致に比べて多くの検索に広告を表示する
  • 設定しているキーワード(=軸となるキーワード)そのものを含まない検索語句にも反応するため、関連性があり異なる確度からのユーザーにも広告が掲載される

運用事例

下記は弊社の運用事例です。マッチタイプをフレーズ一致から部分一致に変更することで成果が上がった出版社の広告主様の事例となります。

マッチタイプ表示回数クリック数クリック単価CV数CPA
フレーズ一致18,641696227626,342
部分一致47,9112,0601861821,290

※CPA:コンバージョン単価(1件のコンバージョンにかかる費用)のこと。

ポイント
  • 部分一致に変更することでCV数が改善(6→18)
  • 結果的にCPAも改善(26,342円→21,290円)

部分一致で登録すると以前は関係のないユーザーにも広告が掲載され広告費が無駄になってしまう感覚が一般的でしたが、現在は部分一致とスマート自動入札を掛け合わせて設定することで効果的に広告運用をおこなえます。

▼あわせて読みたい
部分一致とは?絞り込み部分一致との違いや効果的な使い方を解説

マッチタイプ②:フレーズ一致

フレーズ一致の広告出稿範囲

設定キーワード:“東京 結婚式場”
マッチする検索語句の例:東京 結婚式場 人気安い 東京 結婚式場
記号:”キーワード”

フレーズ一致の特徴

  • 完全一致よりも広く、部分一致よりも狭い範囲で広告は掲載される
  • 軸となるキーワードそのものを含んでいる場合、広告は掲載される
  • 軸となるキーワードの前後に設定していない語句が入る場合も広告は掲載される

“東京 結婚式場”をフレーズ一致で登録すると以前は語順に反応していましたが、現在は軸となるキーワードを含んでいるかに反応するため東京 結婚式場 人気結婚式場 東京 安いのどちらの語句にも反応して広告が表示されます。

▼あわせて読みたい
フレーズ一致とは?他のマッチタイプとの違いについて解説

マッチタイプ③:完全一致

完全一致の広告出稿範囲

設定キーワード:[東京 結婚式場]
マッチする検索語句の例:東京 結婚式場結婚式場 東京
記号:[キーワード]

完全一致の特徴

  • 一番掲載範囲が狭く、こちらが狙ったユーザーにアプローチできる
  • 設定したキーワードと完全に同じ意味または同じ検索意図の場合のみ、広告が掲載される
  • 東京 結婚式場結婚式場 東京などの語順の入れ違いがあっても、引越し引っ越しなどのキーワードの揺れがあっても、広告は掲載される

[東京 結婚式場]を完全一致で登録すると以前は語順と文言に反応していましたが、現在は結婚式場 東京とうきょう 結婚式場のどちらの語句にも反応して広告が表示されます。

マッチタイプの記号

Google広告のマッチタイプの記号を調べている人が多かったので追記します。

  • 部分一致:キーワード(記号はつけない)
  • フレーズ一致:”キーワード”
  • 完全一致:[キーワード]

マッチタイプと広告掲載の関連性

例えばテニス シューズというキーワードをそれぞれのマッチタイプで設定した場合、広告の表示可否については以下のようになります。

○:広告掲載あり
×:広告掲載なし

▼マッチタイプと広告掲載の関連性
完全一致フレーズ一致部分一致
[テニス シューズ]“テニス シューズ”テニス シューズ
テニス シューズ
赤い テニス シューズ×
テニスラケットとトレーニングシューズ××
サッカー ユニフォーム×××
テニス 靴

補足:キーワードの類似パターンについて

ターゲットとするキーワードと完全に一致しないものの類似しているキーワードを一致させ、検索方法の微差にとらわれずに、広告主様のビジネスを探しているユーザーを捕捉できます。表現の細かい違いを網羅するために多数のキーワードを登録する必要はありません。

出典:キーワードの類似パターン – Google 広告 ヘルプ

中釜 啓太
中釜 啓太
キーワードの類似パターンにより、完全一致は「完全に一致していなくても検索意図さえあっていれば広告が出る」ということですね

マッチタイプの設定における注意点


マッチタイプの設定について注意点を4点解説します。

1. 以前から広告運用をされている方はマッチタイプの見直しが必要な可能性がある

マッチタイプは基本的に部分一致で設定をおこなった場合そのままの設定で問題ありませんが、以前から広告を運用されている方はこれまで使用していたマッチタイプの修正が必要な可能性があります。

例えば、“東京 結婚式場”[東京 結婚式場]のようにフレーズや完全一致で設定をしている場合、ユーザーを絞りすぎてしまっている可能性があるため東京 結婚式場のように部分一致のマッチタイプに変更することをおすすめします。

2. 推奨のマッチタイプの部分一致と相性が悪い例

推奨されているからと言ってそのまま部分一致で設定をおこなっても効果が出ない場合があります。部分一致と相性の悪い例は以下のとおりです。

【部分一致との相性が悪い事例】
BtoB向けのSNSのユーザーデータを集計できるサービス
①インフルエンサーが自身のファンを増やすために改善方法を探している検索語句:フォロワー 伸ばす、sns 運用、フォロワー 分析
②企業のマーケティング担当者が自社商品の販売促進のために自社SNSの改善方法を探している検索語句:フォロワー 伸ばす、sns 運用、フォロワー 分析
→上記のように②のユーザーがターゲットにもかかわらず、①のようなユーザーも同じ検索語句を使用するため流入を防ぐことができない。

3. 異なるマッチタイプで同一のキーワードを設定しない

以前は同一のキーワードに対してマッチタイプを網羅することが基本でしたが、現在は同一のキーワードに対してのマッチタイプは1つに絞ることをおすすめします。

部分一致、フレーズ一致、完全一致を一つずつ設定すると抜けもれがなくなりそう

と思う方もいるかもしれませんが、同じキーワードで異なるマッチタイプを設定してしまうとデータが分散してしまうため効率的ではなくなってしまいます。

広範囲で最初に広告を出すために部分一致からスタートさせ、検索語句の状態を適切に判断できない場合はフレーズ一致および完全一致への切り替えがおおすすめです。


結婚式場 東京
“結婚式場 東京”
[結婚式場 東京]

結婚式場 東京

4. 除外キーワードを設定する

除外キーワードとは:
除外キーワードを設定することで、広告を表示させたくないキーワードでの広告表示を避けることができるキーワード機能のこと。

部分一致で設定をすると無関係なユーザーの流入はどうしても起きてしまうため、定期的に除外キーワードの入稿をおこなうことで精度を確保することが重要です。

運用事例

下記は弊社の運用事例です。除外キーワードを継続的に設定することで改善した事例となります。

除外KW
追加数
コストCVCPACVR
1ヶ月目61個1,498,0219211,6267.50%
2ヶ月目111個2,400,3981,5961,5047.12%
3ヶ月目80個1,988,5431,4901,3356.98%
4ヶ月目124個2,044,6661,6441,2448.48%
5ヶ月目101個2,514,4822,3171,08510.02%

まとめ:マッチタイプを正しく使い分ける

本記事で解説した「Google広告のマッチタイプ」は以下のとおりです。

マッチタイプの設定次第でパフォーマンスを改善できるので、本質を理解することが重要です。

どのマッチタイプを使えばよいのかについては、推奨設定はあるものの、最終的には自分で試しながら改善していくものです。

私がリスティング広告に12年間携わり、現在の正解例は以下のとおりです。

マッチタイプの考え方
  • まずはGoogle推奨の部分一致を設定する
  • 専門性や意味合いが変わりすぎてしまうキーワードにはフレーズ一致を使用する
  • 同一のキーワードに異なるマッチタイプを使用しない

というわけで今回は以上となります。

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中釜 啓太

この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後広告代理店でWebマーケティングを学び、2015年株式会社ユニアドを創業。
リスティング広告をもっと知りたい方に、役立つ情報をお届けします。