
「リスティング広告が表示されなくて困っている」
「検索しても広告が出ないので、原因と対策を知りたい」
この記事はそのような方向けに書いています。
こんにちは、社長兼マーケター兼ユーチューバーの中釜(@keitanakagama)です。
リスティング広告に携わり12年になりますが、検索しても広告が表示されなくて困っている方が多かったので記事にしました。

いまお困りの方に広告が表示されない原因をすべて洗い出しました。
ピンポイントで知りたい方のために目次を記載していますので、見たい項目をクリックすると便利です。
【目次】
それでは解説していきます。
1. 予算による制限がかかっている
広告が出ていない1番多いケースは、予算による制限がかかっている場合が多いため、まずはこれをチェック。
キャンペーンのステータスに「予算による制限」と表示されている場合、1日あたりのキャンペーン予算が足りず広告が表示されていない可能性があります。
対策
- キャンペーンの予算を上げる
- クリック単価を下げる
2. 同じキーワードを繰り返し検索しすぎる
自社リスティング広告の掲載順位や競合の配信状況を調べるために何度も検索していたら広告が表示されなくなった、という経験があるかと思います。
なぜならば、検索エンジンが「このユーザーは広告をクリックしないユーザー」だと認識し、同じユーザーに対して同じ広告を掲載しなくなるためです。
対策
- Google広告の広告プレビューと診断ツールを使用する
- ブラウザのキャッシュを消して再度検索する
3. 入札単価が低い
キーワードの入札単価が低すぎると広告の掲載順位が下がり、1ページ目には掲載されないことがあります。
ステータスに「入札単価(1ページ目)を下回る」といった表示が出ている場合には、入札単価が低すぎることが原因で広告が表示されていません。
対策
- 上限クリック単価を上げる
- 入札単価の高いキーワードはあきらめて、入札単価の低いキーワードで配信するようにする
4. 除外キーワードが設定されている
除外キーワードとは
キーワードの矛盾とは
▼キーワードの矛盾
キーワードの矛盾が生じている場合、Google広告ではアラートが表示されます。
ただし、Yahoo!広告ではこのようなアラート表示がないため、キーワードを入稿する前に重複がないか確認するなど注意が必要です。
対策
- 配信したいキーワードに関連する除外キーワードを削除する(※除外キーワードのマッチタイプにも注意する)
除外キーワードのマッチタイプを間違ってしまうと、かなり損をしてしまいます。正しく設定できているかご確認ください。
» Google広告の除外キーワードのマッチタイプ完全ガイド
5. 広告のローテーションが設定されている
広告グループに広告を2本設定してABテストをおこないたいのに、掲載される広告はいつも片方の広告とお困りの場合は「広告のローテーション」が原因です。
広告のローテーションとは
※現在、サポートされているローテーションは[最適化:掲載結果が最も良好な広告が優先的に表示されます][最適化しない:広告を無制限にローテーションして表示します]のいずれか2種類。
デフォルトでは最適化になっているため、成果の悪いほうの広告は表示されにくくなります。
対策
- 均等に表示したい場合は『最適化しない』を選択する(※ただしGoogleは『最適化』を強く推奨)
6. 品質スコア(品質インデックス)が低い
品質スコアとは
Yahoo!広告の場合は品質インデックスという評価が存在しているが、どちらも同じ意味合い。
品質スコアが2以下だと広告は表示されないことが多いので、品質スコアを改善する必要があります。
対策
- 品質スコアを改善する
初心者の方には少し難しい内容かもしれませんが、品質スコアに関する記事になります。広告運用において品質スコアの概念は理解しておいたほうがよいです。
» Google広告の品質スコアを上げる3つの改善方法
7. 配信終了日が過去の日にちになっている
開始日とは広告の配信日で、終了日とは広告の配信終了日のことです。
例えば、終了日が過去の日にちの場合、広告を配信することはできません(しばらく配信を停止していたキャンペーンを使用する際に多く見られるミスです)
▼Google広告の管理画面
▼Yahoo!広告の管理画面
配信開始日が未来の日にちになっている場合も同様に広告は配信されませんので、ご注意ください。
対策
- スケジュール設定を変更する
8. 配信地域が正しく設定できていない
配信地域が設定されている場合、他の地域では広告が表示されません。
リスティング広告はIPアドレスをもとにターゲティングされているため、IPアドレスの位置情報によっては配信外の地域にいると認識されてしまい、広告が出ないことがあります。
管理画面のプレビューツールで確認する
▼Google広告の管理画面
▼Yahoo!広告の管理画面
対策
- 広告プレビューと診断ツールを使用する
- 配信地域の設定を見直す
9. キーワードが設定されていない
初歩的な内容ですが、リスティング広告はキーワードを軸に広告を配信するので、設定されていないキーワードで検索をかけても広告は表示されません。
例えば美容院 表参道というキーワードを設定しているにもかかわらず美容院 渋谷というキーワードで検索をかけていないかご確認ください。
※マッチタイプという要素がありますが、一旦無視して説明しています。
対策
- キーワードの設定を見直す
マッチタイプは広告の掲載範囲を決めるもので、全部で4種類あります。広告が出ない場合はマッチタイプの確認も必要です。
» 【2021年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド
10. ステータスが一時停止になっている
ステータスが一時停止になっている場合、広告の配信は止まってしまいます。
広告自体は有効でもキャンペーンなどの別の階層が一時停止の場合、広告は配信されないので、キャンペーン・広告グループ・キーワード・広告のすべての階層を有効にする必要があります。
対策
- すべての階層のステータスを有効にする
11. アカウントの残高が不足している
Google広告、Yahoo!広告は基本的に前金で入金をおこない、あらかじめ入金された予算で広告が配信される仕組みになっているので、残高が足りない場合には配信が停止してしまいます。
Google広告の場合
管理画面上部のツールから[請求とお支払い]に入るとアカウントに入金されている残高を確認することができます。
Yahoo!広告の場合
管理画面の[アカウント残高]で残高を確認することができます。
対策
- アカウントへ入金する
- アカウント残高を確認する
12. 広告が不承認になっている
Googleは1営業日、Yahoo!は3営業日前後の時間で審査がおこなわれます。
広告の審査承認を経て広告が掲載されるフローになりますが、不承認になってしまった場合は広告は掲載されません。
Google広告の場合
[属性] > [ポリシーの承認状況]から、審査中と不承認でそれぞれフィルタをかけ、対象の広告がないか確認します(フィルタは保存することができるので便利)。
Yahoo!広告の場合
管理画面から[審査状況]で確認できます。
対象の期間を選択して[送信日で絞り込み]および[審査完了日で絞り込み]のどちらもチェックしたほうが抜け漏れがなくチェックできます。
対策
- 審査が不承認になっている広告を修正する
- 広告のレギュレーション(=文字数や記号、表現など)を確認する
13. 配信時間が正しく設定できていない
配信時間が設定されている場合、時間外には広告が配信されません。
配信時間が選択されていない、もしくは、入札単価調整が-100%になっている場合、その時間帯には広告は配信されないので注意が必要です。
Google広告の場合
Google広告では[広告のスケジュール]から確認できます。
Yahoo!広告の場合
[キャンペーンの設定情報] > [ターゲティング設定]から時間設定が確認できます。
対策
- 時間帯設定を見直す
14. 年齢層・性別が正しく設定できていない
Google広告では特定の年齢層や性別をターゲティングできるので、広告が出ない場合は正しく設定できていない可能性が考えられます。
※Yahoo!広告の場合、2020年10月時点において検索広告で年齢および性別でターゲティングすることはできません。
Google広告の場合
[ユーザー属性]から配信したい属性がすべて有効になっているか確認します。
管理画面の[ユーザー属性] > [詳細] > [除外設定]からターゲティングの除外があるかどうかを確認できます。例えば、下記のキャプチャの場合「女性」「18歳~34歳までのユーザー」「65歳以上のユーザー」は配信されていない状態です。
対策
- 属性の設定を見直す
- プライベートブラウザで確認する
- ブラウザの閲覧履歴データ(キャッシュ)を消去する
15. サスペンド状態になっている
※サスペンド状態の解除依頼はできなくなりました。
サスペンド状態とは
対策
- 検索されやすいキーワードを設定する
16. 柔軟なリーチが正しく設定できていない
Google広告の広告グループ階層に柔軟なリーチという設定があります。柔軟なリーチの設定が間違っていると広告が配信されなくなることがあります。
柔軟なリーチはややこしいので下記のキャプチャとおりの設定になっていればOKです。
▼検索キャンペーンの場合
検索の柔軟なリーチの設定
- プレースメント:ターゲティング
- トピック:ターゲティング
- ユーザーリスト:モニタリング
- 性別:モニタリング
- 年齢:モニタリング
- 子供の有無:モニタリング
- 世帯収入:モニタリング
▼リマーケティングキャンペーンの場合
リマーケティングの柔軟なリーチの設定
- すべて:ターゲティング
ちなみに[ターゲティング]はターゲットを絞って配信をする機能、[モニタリング]は特定のターゲットに対して入札単価を調整する機能です。
※エディターは管理画面よりアップデートの頻度が少ないため、機能面で必ずしも一致していないようです。そのため、ターゲット設定に関しては管理画面から変更を加えるとよいです。
対策
- 柔軟なリーチの設定を見直す(キャプチャのとおりになっているか)
17. デバイス配信比率が正しく設定できていない
デバイス配信比率とは
デバイス配信比率で[-100]を設定すると、設定したデバイスには広告が配信されない。
例えば、下記のキャプチャの場合は、パソコンとモバイルには配信できていますが、タブレットには配信されていない状態です。
対策
- 配信したいデバイスのデバイス配信比率を[-90]~[900]に設定する(※よく分からない場合は[0]もしくは空欄にする)
18. リマーケティングリストのサイズが小さい
Googleリマーケティングは、過去30日間に100人以上のアクティブユーザーがいなければ配信できません。
アクセスが少ないサイトの場合はそもそもリマーケティング広告を配信することが難しいことがあります。
対策
- サイトへのアクセス数を増やす
- オーディエンスリストの対象ページを増やす
- タグをすべてのページに設置する
まとめ
本記事で解説した「リスティング広告が表示されない18の原因と対策」は以下のとおりです。
【まとめ】
リスティング広告は設定項目が多く、どのように設定すればよいか分からないのでエラーは多いものです。
チェックシートとしてもぜひご活用ください。
というわけで今回は以上となります。
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